なかなか減らない動物衝突“ロードキル” 動物だけでなく、ドライバーの命にも
4月29日未明、群馬県渋川市の国道で男性がバイクで倒れているのが見つかり、搬送先の病院で死亡する事故があった。
目撃者は「バイクと人が倒れていて、ひいた車が逃走した」と110番通報。現場の路上では野口正己さんが倒れていたほか、なぜか近くにシカが倒れていた。野口さんのそばには転倒したバイクがあり、警察はバイクで走っていた野口さんが路上でシカと衝突して転倒した可能性があり、その後2台の車に次々にひかれたとみている。
警察はひき逃げ事件として捜査していたが、30日未明、1台目の軽自動車を運転し現場から逃走していた笹川ルリ子容疑者を逮捕。笹川容疑者は容疑を認めている。笹川容疑者が走り去った数分後、野口さんをひき、現場にとどまっていた会社員男性からも話を聞いている。
このような道路上での動物との衝突事故は「ロードキル」と呼ばれている。国土交通省のデータによると、2020年、全国での発生件数は直轄国道で7万件、高速道路で5.1万件とかなり多い。動物の内訳は、国道では犬・猫29%、タヌキ28%、鳥類11%、シカ8%、キツネ3%。高速道路では中型動物(タヌキ、キツネ、犬、猫)52%、小型動物(鳥類など)42%、大型動物(シカ、クマ、イノシシなど)5%となっている。
国は道路上で注意書きやフェンスなど対策を講じてはいるが、発生件数は横ばいでなかなか減らないのが現状だ。
「もともと動物の生息域だったところに道路が建設され、生息域が分断された結果、動物が道路を横断せざるを得なくなったのが主な原因とされています」というのは自動車雑誌編集者。
「そのためトンネル上部を樹林化して、動物が通れるようにするなどの対策もされていますが、ドライバー側の対策も重要です。防止策としては、夜間はハイビーム、注意標識がある道路ではスピードを出し過ぎない、動物に遭遇しても急ハンドルは避けるなどがあります。また、もし衝突したら、任意保険を使うには事故証明が必要なので必ず警察に通報することです」
ロードキルは野生動物だけでなく、ドライバーの命にもかかわってくる。ゴールデンウィークで車やバイクを運転する人は注意していただきたい。
