「連休どこ行くの?」上司の一言に拒否反応 プライベートへの質問はハラスメントになる?
「連休はどこか遊びに行くの?」
連休に入る直前、上司からかけられた何気ない一言。他愛もないコミュニケーションだと感じる人もいるだろうが、「休日の予定」を聞かれることに”拒否反応”を強く感じる人もいるようだ。
インターネットの相談サイトにも、連休前日に上司からプライベートの予定を問われたことを「ハラスメント」と捉えた人の相談があった。
「私生活に踏み込まれて非常に怖い思いをした」という相談者だが、休日の予定を聞くことは本当にハラスメントなのだろうか。企業の労働問題にくわしい福本有希弁護士に聞いた。
●「休日の予定を聞くこと」がハラスメントになるのか
──上司が部下の休日の予定を聞く行為がハラスメントになることはあるのでしょうか。
上司が「連休の予定」を聞く行為だけで、直ちに不法行為やハラスメントにあたるわけではありません。
しかし、態様によってはハラスメントの類型の一つである「個の侵害(私的なことに過度に立ち入ること)」と評価されるリスクがあります。
ハラスメントかそうでないかは、「立ち入りの程度」と「業務上の必要性」から判断されます。
・相手が拒絶しているのに執拗に聞き出そうとする ・答えないことで不利益な扱いを示唆したりする
このような行為はハラスメントに該当し得ます。
「予定がないなら休日出勤できるだろう」と不当な業務命令に結びつけることもあってはなりません。
●休日の予定を聞くことに正当な理由がある場合も
一方で、会社側に「予定を把握すべき正当な理由」があるケースも考えられます。
・連休中の緊急トラブルに備えた連絡体制の確認 ・過重労働が続く部下に対する健康管理(しっかり休養をとれるかどうかの確認)
このような企業の安全配慮義務や業務遂行上の必要性に基づく確認であれば、私生活への過度な干渉とはみなされない可能性があります。
上司側は、予定を聞く必要がある場合には、「万が一の緊急時のため」などと目的を明らかにする配慮が求められます。
部下側も、執拗な干渉により苦痛を感じる場合は一人で抱え込まず、社内のコンプライアンス窓口などに相談し、適切な距離感を保つことが重要です。
【取材協力弁護士】
福本 有希(ふくもと・ゆき)弁護士
2010年弁護士登録(大阪弁護士会所属)。大手企業勤務経験とコミュニケーションに関する知見を活かし、企業法務や家事事件等に対応。ご依頼者様に前向きな解決をもたらすよう尽力します。
事務所名:弁護士法人ブライト
事務所URL:https://law-bright.com/
