鹿児島読売テレビ

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鹿児島市立桜島中学校。鹿児島のシンボルのふもとにあるこの学校は、桜島学校の開校に伴い、3月いっぱいで79年の歴史に幕を下ろします。3月11日、13人の最後の卒業生が巣立ちの日を迎えました。歴史と未来が交わる“最後の春”を見つめました。

■今年だけの――特別な春

(桜島中3年・原明咲さん)
「みんなとはこれからもずっといっしょにいたい。卒業したくないと何度思ったことでしょう。しかし卒業の日はやってきました。桜島中学校最後の卒業生としての誇りを持って頑張っていきます。」

鹿児島のシンボル桜島。ここに、僕たち、私たちの学び舎があります。鹿児島市立桜島中学校。島内にある3つの中学校のうちの1つで、サッカー元日本代表の遠藤保仁さんの母校でもあります。

1947年、青年学校の跡地に西桜島中学校として開校。当時は3学年で合わせて9つの学級があり、約460人もの生徒が通っていました。しかし、島内の過疎化や少子化により生徒数は減少。今は44人の子どもたちの学び舎です。

そんな桜島中学校は今年、“特別な春”を迎えています。島内の8つの小中学校を統合する9年制の義務教育学校、「桜島学校」の開校です。新しい校舎の建設が遅れたため1年間は桜島中学校の校舎を利用しますが、学校としての79年の歴史は幕を閉じます。

(桜島中学校・鎌田典久校長)
「3月の終わりが近づいてきて日々寂しさを感じるこの学校が終わってしまう。79年の長い歴史を閉じる。新たな学校が始まると言うワクワク感もあるが寂しさの方が大きい」

来月から環境が大きく変わる1・2年生。

(桜島中学校・鎌田典久校長)
「地域とともにある学校というのを子どもたちは身に染みて感じている。新しい学校までつないでいかないといけないという責任を1、2年生は感じている」

それぞれが特別な思いで迎える最後の春です。

■最後に伝えたい想い

(桜島中学校・鎌田典久校長)
「おはようございます」

鎌田校長の日課は、毎朝の挨拶と掃除。

(桜島中学校・鎌田典久校長)
「毎朝。掃除しながらあいさつ運動。子どもたちの様子を見ながら。楽しいですよ」

子どもたちとの何気ない日常もあと少しで終わり。鎌田校長は、閉校に加えてもう一つ、特別な思いを抱えていました。

(桜島中学校・鎌田典久校長)
「自分は60歳で定年。それもあって非常に寂しい。ずっとこういうことをしてきた。校門であいさつ運動をしたり、掃除をしたり。しっかりと学校を閉じて、来年の新しい学校に引き継がないといけないという責任は重大」

『つながれたきた学校の歴史を閉じる――』その大切な役割を、ともに果たそうとしている子どもたちがいます。13人の最後の卒業生です。

(桜島中3年・小谷 幹太さん)
「複雑ですね。最後というと悲しいが嬉しい感じもある。歴史が刻まれる中で自分は桜島中の最後の生徒だったんだなという」

この日書いていたのはお世話になった先生たちへの感謝のメッセージ。

(桜島中3年・大工園天さん)
「3年間の感謝の気持ちを全部込めて書いている。最後まで先生たちに感謝を伝えたいし元気と笑顔を見せたい」

■ここで育ち――ここから旅立つ

79年の歴史を締めくくる卒業式。最後の答辞は、生徒会長を務めていた原明咲さんに託されました。

(桜島中3年・原明咲さん)
「今までの先輩方の答辞を見ていると、自分もできるのかなと思ってしまうが思い出を思い出すのが楽しくて楽しみながら書いている。今までの思い出や、新しい桜島学校に向けた思いが答辞で話せたら」

最後の卒業生の旅立ちを祝う、13枚の卒業証書。

(桜島中学校・鎌田典久校長)
「卒業生のみなさん卒業おめでとうございます。振り返ってみると、あなたたち13名のクラスは、いつも笑い声が絶えない明るく素敵なクラスでした。そして13名の頑張りは桜島中学校最後の卒業生としてとても立派なものでした。あなたたちの頑張りは私にとっても誇りでした」

卒業生一人ひとりに優しく添える最後の言葉。

(桜島中学校・鎌田典久校長)
「原明咲。人懐っこい笑顔。リーダーとしての堂々とした振る舞い。繋ぐの掲示。忘れません。いよいよ新しいステージへの出発です。本校は3月末日で閉校となりますが、ここ桜島中学校で学んだ挑戦し失敗して成長する精神を胸に今こそ希望という風に乗って新たな未来へ羽ばたいていってください」

37年にわたる教員生活に終止符を打ちました。

(桜島中3年・原明咲さん)
「3年前の春、私たちは新しくスタートする中学校生活に不安や期待でいっぱいでした。先生方、悩んだり苦しんだりしているとき、いつもそっと背中を押してくださいました。本当にありがとうございました」

(桜島中3年・原明咲さん)
「このクラスは私にとってとても大切な存在であり大好きです。この3年間の思いを力に変えそれぞれの場所で頑張っていきましょう。たくさんの幸せをありがとう。またね。桜島中学校最後の卒業生としての誇りを持って頑張っていきます。これからの桜島中学校、桜島学校のさらなる発展と皆様のご健闘を心から祈り答辞とさせていただきます」

鹿児島のシンボル桜島。これからもここは、僕たち、私たちの学び舎です。

(KYT news.everyかごしま 26年3月12日放送)