スマホの低年齢化により、小学生がSNSで知らない人とやり取りをして、トラブルに巻き込まれるケースが深刻化している。

【映像】品川区の「まもるっち」(複数カット)

 そうした中、品川区が区に在住する小学生に無償で貸し出しているGPS通話機能付き防犯ブザー「まもるっち」に注目が集まっている。

 ニュース番組『わたしとニュース』では、ITジャーナリストの高橋曉子氏や利用者の解説を交え、お笑いコンビ・クワバタオハラのくわばたりえとともに深掘りした。

■ITジャーナリストや利用者も絶賛の「まもるっち」

 SNSや子どものネット利用に詳しい高橋氏は、このまもるっちについて「これ最高なものだなと思っている。保護者が必要とする機能はありつつ、必要でない年齢からオーバーする機能は削ぎ落とされているので、非常に安心して使っていただける」と評価する。

 これまで延べ6万人ほどが利用してきて、保護者だけでなく小学生自身にも好評だという。

 どんなところが支持されているのか、品川区に約30年在住で、中学生と小学生の息子がいる發智敬子さんに話を聞いた。

「上の子はもう中学生になったので、まもるっちは返却しているけれど、小学生の間はずっと使っていましたし、下の子は4年生なので今も使ってます。今、家の電話とか公衆電話がものすごい減っている中で、外にいる子どもと連絡が取れる手段があるのはすごく安心感がある」

 まもるっちは貸し出された後、有料でオプションをつけることができる。發知さんは1000円ほどで通話し放題のプランをつけているという。このプランにしておくと、保護者として安心につながる展開もあるそうだ。

「子どもが外で遊んでいる時に、電話がかかってきて、子どもが切り忘れちゃったりもするけど、私はそのままスピーカーにして置いておいて、子どもの遊んでいる声を聞き耳立てていたりすることもあります」

 通話以外に保護者にかなりの安心感をもたらしてくれているのが防犯面の機能だという。その1つが居場所通知だ。

「メール機能もあるんですけど、いろいろなキーワードがあって、そのキーワードを打つと、例えば『居場所通知』だったら、子どもの大体の居場所がGPSでメッセージが返ってくる。『大体この辺にいます』という」

 そして万が一、子供が緊急事態を知らせたいときに心強いのが、通報できる機能だ。

「子どもがブザーを引くと、まもるっちセンターから子どものまもるっちに電話がかかってくるようになっていて、『どうしました』『何かありましたか』とオペレーターの方が安全・安否確認をしてくれるシステム。個人でキッズ携帯とか入ってもなかなかそういうシステムはないと思うので、これぞ品川区全体のスケールメリットかなと。自治体がこういうことを一括でやってくれるとすごくありがたい」

 こうした端末の貸与という取り組みは、いわゆるスマホと小学生との距離感の保ち方にも大きく影響していそうだ。

「下の子はやっぱり上の子がスマホを持っているのを見て、『僕もスマホが欲しい』ってたまに言うことはあるけれど、基本まもるっちで全てが賄えているのであまり言わない。品川区はまもるっちがあるから、小学生でスマホを持っている子は私は聞いたことがない」

■20年続く取り組みにくわばたりえ驚き「なんで広まらないの」

 このまもるっちに対し、くわばたは「初めスマホを持たせるのは、安全面を考えてということが一番大きい。(これがあれば)メールのやり取りもできる、電話もできる、そして防犯ブザーを引っ張ったら音が鳴る上、電話がかかってくるという。こちらとしてもものすごく安心する」とコメント。

 実は、まもるっちは20年も続く取り組みだという。これを聞いてくわばたは「えっ?私、初めて聞いた。なんで広まらないんだろう」と驚きを隠せない様子だった。

 さらに、「うちの区ではこういうのは配られていないけど。こういう良い取り組みは広まってほしい」と語った。

 品川区の森澤恭子区長は、「『まもるっち』というのは、社会全体で子どもと子育てを支える品川区の子育て支援施策の象徴。今後もより安心して子育てができる環境を整備・推進していく」としている。

(『わたしとニュース』より)