かつて高額で知られた沖縄のレンタカーに価格破壊が起こっている! コロナ禍がもたらしたレンタカーバブルとその終焉

この記事をまとめると
■沖縄ではコロナ禍で観光客が激減しレンタカーの車両が削減された
■コロナ後の需要回復で台数不足と価格高騰が発生
■参入増によって供給過多となり現状では価格が急落している
沖縄での移動手段はレンタカーがベスト
冬の東京と比較すればかなり暖かく、そして過ごしやすく感じる沖縄で、この原稿を書いている。読者の方にはまったく関係のない話なのだけれど、筆者はここ数年、首都圏の某都市と、沖縄県の某村での2拠点生活を送っている。
なぜ第2の拠点に沖縄を選んだのかには、いろいろな理由があったのだが、その選択は間違ってはいなかった。静かに、そしてゆったりと流れる時間は、集中して原稿を書くためには最高の環境ともいえるし、ともかくここにはさまざまな魅力が溢れている。だからこそ日本の各地から多くの観光客が沖縄の地を目指してくれるわけだ。

プロ野球の春季キャンプも各地で始まり、沖縄はこれから本格的な観光シーズンを迎える。かつては金額的にはハードルがやや高く感じられた沖縄への旅行だけれど、最近ではとくに本島を目的地とするのならば、かなりリーズナブルな感覚が得られるようになった。
何度も沖縄を訪れる、いわゆるリピーターが増えたのもそれが大きな理由だ。そのリピーターの方々ならばよくおわかりのとおり、沖縄を旅行するときには欠かせないアイテムがある。それは自由な移動と、効率的に時間を使うための足となるレンタカーだ。ちなみに沖縄の公共交通といえば、那覇市と浦添市の間をつなぐ、沖縄都市モノレール(ゆいレール)以外にはバスがあるのみ。もちろんほかにタクシーという選択肢もあるのだが、やはりレンタカーのもつ利便性にはかなわない。

前書きがかなり長くなってしまったが、今回はその沖縄のレンタカーについての話をしたいと思う。わずか数年前まで、沖縄でレンタカーを予約するのは、とくに連休や夏休み、あるいは年末年始といったハイシーズンには簡単なことではなく、しかもレンタル料はとても高かった。もちろん現在でも予約を作りにくい期間があるのは確かだが、注目すべきはその料金。それが驚くほどに安くなっている。まさにレンタカー・バブルが一気に崩壊したかのように。
コロナ後のレンタカーバブルが弾けた
まずは時間を2020年にまでさかのぼることにする。この年に日本でも緊急事態宣言が発出された、新型コロナウイルスの流行によって沖縄を訪れる観光客は激減。その影響をダイレクトに受けたレンタカー事業者は、保有しているだけでも大きな経費が必要となる車両の台数を大幅に減らすことで、2023年半ばごろまで続いたコロナ渦を乗り切ることになる。
そしてその後、ふたたび沖縄の観光業も復活を遂げることになるのだが、今度は需要に対してレンタカーの台数が不足するという問題に事業者は直面する。予約は常に満車に近く、それに伴ってレンタル料も高騰。その状況を見た新たな事業者が、続々と沖縄のレンタカー業界に参入してきたのも当然の結果だった。レンタカーは儲かる。沖縄におけるレンタカー・バブルの始まりである。

だがそのレンタカー・バブルは2025年には早くも終焉を迎えることになる。コロナ渦が始まった2020年と比較すると、ほぼ倍増するまでに至った事業者が、それぞれに車両を保有したことによって、今度はレンタカー余りの状況が発生。少しでも多くの予約を取るために、24時間で1000円台といった驚くほどに安いレンタル料金を設定したり、あるいは本来許可されていない場所(那覇空港内など)での車両の受け渡しなどを行ったりする業者も現れはじめたのだ。前でも触れたように、動かないレンタカーとは経費ばかりがかかる商品。このような業者がどこまで車両をメンテナンスしているのかもわからない。
最終的に沖縄のレンタカーは、需要と供給がバランスした台数、そして料金へと落ち着いてくれるだろう。沖縄でこの原稿を書き、そしてたまには遠路はるばる筆者を訪ねてくれる知人を迎える身としては、それを願わずにはいられない。参考までにと、いまからもっとも近い3月下旬の連休前日からの、3泊4日(96時間)のレンタカー料金を比較サイトで確認してみたら、コンパクトカー・クラスでは2万円以下から、2万円台半ばの金額がもっとも多く表示された。この金額を24時間あたり、あるいは同乗する友人たちとシェアすると考えたら、やはり沖縄旅行にはレンタカーがベストといえそうだ。燃料代はちょっとだけ高いけどね。


