加湿器は「スチーム式」を使用中ですが“電気代が高い”と聞きました。「ハイブリッド式」に買い替えると、電気代はどれだけ下がりますか?「1ヶ月の費用」を比較
加湿器タイプで異なる消費電力の差とは
加湿器の電気代は、加湿方式によって大きく異なります。今回は、人気の「スチーム式加湿器」と「ハイブリッド式(加熱気化式)加湿器」を例に比較します。
スチーム式(加熱式)の消費電力
スチーム式は、水をヒーターで沸騰させ、蒸気として加湿します。電気ポットと同じ原理で、沸騰による高温蒸気を用いるため雑菌が発生しにくく、衛生面で優れている点が特徴です。また、蒸気自体が熱を持つことから、部屋の温度がわずかに上昇する効果もあります。
ただし、沸騰させる工程に大量の電力を使います。例えば、象印の「EE-TB60」では、湯沸かし時の消費電力が985ワット、加湿時の消費電力が450ワットと商品仕様に記載されています。
ハイブリッド式(温風気化式)の消費電力
ハイブリッド式は、フィルターへ吸い上げた水に風を当てて蒸発させる気化式をベースに、ヒーターで水を温めたり温風を当てたりすることで加湿能力を高める方式です。スチーム式ほど高温にする必要がないため、加熱時の電力を大幅に抑えられます。
例えば、シャープの「HV-T55」では、強モードでの消費電力が190ワット、静音モードでは12ワット、エコモード(強)でも24ワットと、省電力で運転できます。
1ヶ月あたりの電気代比較シミュレーション
ここでは、全国家庭電気製品公正取引協議会が示す電気代の目安単価である1キロワットアワーあたり31円を基準にし、使用時間は夜間や在宅時間を想定して1日8時間、1ヶ月(30日)という条件で算出してみます。
スチーム式加湿器の電気代
スチーム式の加湿時の消費電力を「440ワット」と仮定しましょう。
1時間あたりの電気代は、440ワットに31円/キロワットアワーを掛けて13.6円です。8時間使用した場合は108.8円、これを30日続けると3264円となります。スチーム式では、1ヶ月あたり約3264円の電気代がかかる計算です。
ハイブリッド式加湿器の電気代
ハイブリッド式をエコモード(強)で運転した場合の消費電力を「24ワット」と仮定します。
1時間あたりの電気代は、24ワットに31円/キロワットアワーを掛けると約0.74円です。8時間使用した場合は5.92円、30日では177.6円と計算できます。ハイブリッド式の場合、1ヶ月あたりの電気代は約178円です。
買い替えによる節約効果
スチーム式からハイブリッド式に買い替えた場合、1ヶ月あたりの電気代の差額は「3264円-178円=3086円」となり、大幅なコスト削減が見込めます。仮に冬場の4ヶ月間使用した場合、約1万2344円の電気代が節約できる計算です。
電気代の差を縮める使い方のポイント
買い替えをしなくても、スチーム式加湿器の電気代を抑える方法はあります。ポイントは、ヒーターの稼働時間を減らすことです。
常に「強」や「連続」で運転すると過剰加湿になり、電力を無駄に消費してしまいます。湿度が安定したら「自動運転」に切り替えることで、設定湿度に達するとヒーターが停止して間欠運転に切り替わるため、節電につながります。
また、スチーム式が持つ「部屋を暖める効果」は補助的なものであり、暖房器具の代わりにはなりません。暖房を適切に併用して室温を上げることで、空気が保持できる水分量が増え、加湿効率が向上します。結果として、加湿器の稼働時間を短縮でき、電気代が節約できるでしょう。
ハイブリッド式は高い節約効果が期待できる
スチーム式加湿器の電気代が高くなるのは、水を沸騰させる加湿方式が理由です。今回のシミュレーションでは、ハイブリッド式に買い替えると1ヶ月あたり約3264円もの電気代が節約できる結果となりました。
スチーム式には衛生面のメリットがあるものの、暖房効果は限定的です。電気代の高さを考慮すると、ハイブリッド式への買い替えは節約効果が高いといえるでしょう。
買い替えが難しい場合でも、湿度設定と自動運転の活用によって加熱時間を抑えれば、電気代の節約につながります。ぜひ工夫してみてください。
出典
公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会 よくある質問Q&A
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー

