朝日新聞 東京本社(写真:西村尚己/アフロ)

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2022年7月15、16日付の朝日新聞「朝日川柳」に、安倍晋三元首相の銃撃事件を揶揄するような内容の作品が複数掲載されたことが、SNS上で物議を醸している。

朝日新聞社は7月19日、J-CASTニュースの取材に対し、指摘や批判を重く受け止めているとして、「様々な考え方や受け止めがあることを踏まえて、今後に生かしていきたいと考えています」と答えた。

「政治的な評価と暗殺をわけて考えませんか」

問題となったのは、15・16日付の朝日新聞に掲載された「朝日川柳」だ。選者・西木空人氏によってそれぞれ7本の川柳が選ばれている。

15日には「銃弾が全て闇へと葬るか」「これでまたヤジの警備も強化され」など、16日には「疑惑あった人が国葬そんな国」「死してなお税金使う野辺送り」など、安倍氏の事件や国葬を行う政府方針を揶揄するような複数の川柳が選出されている。16日は選ばれた7本すべてが安倍氏を題材にしたとみられる作品だった。

この選出内容にツイッターでは、「言論の自由ではありますが、内容については全く共感しません」「不謹慎だし、そりゃ怒られるだろと思う」などの批判が上がっている。

元お笑い芸人で時事YouTuberのたかまつつなな氏は18日、朝日新聞デジタルの機能である「コメントプラス」を使い、16日の朝日川柳のページに「政治的な評価と暗殺(ご冥福をお祈りする)をわけて考えませんか」と書き込んだ。

安倍元首相の功罪はどちらも大きいと前置きしつつ、「暗殺されていい人などこの世にいません。暗殺された人に対して、ご冥福をお祈りするということがそんなに難しいことなのかと少しこの川柳を拝読して、悲しくなりました」とした。

たかまつさんは「投稿者の方というよりも、これを選び掲載された朝日新聞側に問題提起をと思い投稿します」と訴えていた。

「掲載は選者の選句をふまえ、担当部署で最終的に判断しています」

朝日新聞社は19日、J-CASTニュースの取材に対し「掲載は選者の選句をふまえ、担当部署で最終的に判断しています」と経緯について説明。「朝日川柳につきましてのご指摘やご批判は重く、真摯に受け止めています」と述べた。

「朝日新聞社はこれまでの紙面とデジタルの記事で、凶弾に倒れた安倍元首相の死を悼む気持ちをお伝えして参りました」とし、「様々な考え方や受け止めがあることを踏まえて、今後に生かしていきたいと考えています」とした。

また、15日に掲載された「還らない命・幸せ無限大」という川柳については、一部で安倍氏の事件に関するものとの誤解が広まっていたが、これは「東電旧経営陣に賠償命令が出たことについて詠んだ」ものだと説明している。