昭和を代表するリゾート地として知られ、現在でも根強い人気を誇る熱海。この地で今、築年数の古いリゾートマンションが格安で売られています。200万〜500万円くらいの価格帯はもちろん、なかには数十万円という物件も。最近、熱海のリゾートマンションを300万円で購入した日刊Sumaiライターが、購入した理由やマンション価格の状況、管理費などについて語ります。

熱海エリアの物件数の豊富さと安さに驚く

筆者は東京・世田谷で賃貸マンションを管理しながら、東京西部の山奥の小屋の管理や修繕も手がけています。

海ある方面に遊びに行くことがあり、とくによく出かけていたのが熱海から伊豆にかけてのエリア。コロナ禍になってからも、部屋で食事が取れる温泉宿を見つけて、家族で何度か旅行に行きました。

大家という仕事柄、たびたび熱海に訪れていると不動産が気になり、興味本位で調べてみることに。すると、昭和の時代に建てられた築古のリゾートマンションが、驚くほど安く売りに出ていることがわかりました。

500万円以下の物件もたくさんあり、なかには数十万円のものまで。「これなら自分にも買えるかも?」と思い始めました。

 

維持管理にかかる費用の高さがネック

さっそく税理士や不動産会社、実際に熱海に別荘を持っている人などにいろいろと話を聞いてみたところ、みなさんが口をそろえて言うのが「管理費の高さ」でした。

 

物件を所有すると、維持管理にお金がかかるのは当然のことですが、温泉施設やジムなどの共用施設が充実しているリゾートマンションの管理費は、一般的なマンションと比べて高額になるのです。

管理費と修繕積立金を合わせて月3〜4万円くらいかかるのはざらで、光熱費などを含めれば月5万円以上になることも。物件によっては、駐車場代や温泉管理費用なども別途かかります。

これに加えて固定資産税や火災保険、また、熱海には「別荘税」もあるので、負担は相当なもの。手放したいと思うオーナーも当然多いわけで、価格が安いのも納得がいきました。購入する側にも、相応の覚悟が必要だということです。

 

リゾートマンションならではのメリットは?

単純に宿泊施設としてみれば、毎月家族で5万円のホテルに泊まった方が、炊事洗濯の手間もかからずコスパがいいと考えるのが普通でしょう。それでも筆者がリゾートマンションを購入したいと思ったのには、理由があります。

ひとつは自分が所有する物件ならば、好きなように内装を仕上げられること。どんな色に壁を塗ろうが、どんな家具を置こうが、すべてが自由。DIY好きの筆者にはもってこいです。ホテルと違って、お客さんを招くこともできます。

筆者が管理するマンションの入居者さんをはじめ、仕事で知り合った人たちの「接待」に使えるのは、リゾートマンションならではのメリットだと考えました。

もちろん、人によってはいつでも好きなときに温泉に入れることや、マリンスポーツや釣りの拠点として活用できることを、魅力に感じることもあるでしょう。

「高額な管理費と天秤にかけても、リゾートマンションが欲しいと思う理由があるか」という点についてよく考え、購入する方向で進めることに。

現地の不動産屋会社で聞いた「現実」

その後、実際に熱海に物件を見に行きました。地元の不動産会社の担当者に案内してもらいながら話を聞くと、不動産サイトだけではわからない「現実」が見えてきました。

コロナ禍で多少は落ち着いたものの、外国人オーナーが増えたマンションでは、ゴミや大浴場のマナー問題などをめぐって、トラブルが起きている場合もあるそうです。規約で禁止されていると知っていながら民泊を始めてしまう、なんてケースもあるんだとか。

一方、昭和の頃に「億ション」として購入した古参オーナーたちの発言権が強いマンションもあるそうで、新参者がうまくコミュニティになじめるかという問題もあります。

リゾートマンションは温泉大浴場やジム、カラオケやレストランなどの共有施設が充実しているぶん、ほかの入居者とコミュニケーションをとる場面も多いもの。人づき合いの問題は避けて通れません。

筆者は年配の人たちとのコミュニケーションが苦手なので、共有施設が少なく、ほかの入居者とあまり関わらずにすみそうなマンションを選ぼうと考えました。

 

購入した物件は300万円で、維持費は月5万円弱

筆者が購入した部屋がこちら。築50年ほどということもあり、室内はかなりくたびれているのですが、ベランダから海が一望できるのが決め手でした。

 

室内が一部解体すみだったのもポイントで、これならDIYしやすそうだなと感じました。

 

50?で、価格は約300万円。もろもろ諸費用を含めても、350万円以下でした。不動産会社によると、500万円以下の物件の売買は現在も盛んに行われていて、筆者が選んだ物件にもほかの購入希望者がいたそうです。

気になる維持費はというと、管理費と修繕積立金を合わせておよそ2万5000円。ここに光熱費や通信費の目安である1万5000円を加えて4万円ほど。これとは別に、固定資産税・火災保険・別荘税が年間8万円くらいかかるので、月でならすと約7000円。以上を合計すると月々5万円弱の維持費がかかる計算です。

築古物件なので室内の設備の修理も必要ですし、DIYにもちょこちょことお金が出て行くことになるでしょう。まだ購入から日も浅いので、いまひとつ実感がわきません。この物件をどう活用するか楽しみな反面、これからの出費に不安も感じているというのが正直な気持ちです。