チャーターしたヨットで、無人島に出発する前に記念撮影。看板に「2019」と書かれており、毎年恒例だと窺える

「あんなに感染者が増えている東京から、今年も “あの連中” が来るのかと思うと、もう気が気ではなかったです」

 そう語るのは、沖縄・座間味島でペンションを経営するA氏だ。“あの連中” とは、5年ほど前から、毎年夏になると島に遊びに来るようになった、女性の団体のこと。

「キャバクラ嬢だという派手な格好の女性を50人ほど引き連れて来る一団で、島では “新宿のお嬢様ツアー” と呼ばれています。“夜の街” で働く女のコだし、歌舞伎町で新型コロナウイルスの感染者が増えているのは、ニュースを見て知っていますから」(A氏)

 座間味島は、沖縄本島から西へ40kmの洋上に浮かぶ小さな島。世界屈指の透明度を誇るコバルトブルーの海が、多くの人を魅了し、観光客が急増している人気の観光スポットだ。

 しかし人口は600人足らずで、医療機関は診療所が1カ所のみ。住民の高齢化も進んでおり、新型コロナウイルスを恐れるのも当然だ。

 この団体が、“あの連中” 呼ばわりされるのには、ほかにも理由がある。別の島民が語る。

「ビーチで深夜まで酒を飲んでは、どんちゃん騒ぎをするんですよ。キャンプをしている、ほかの観光客から苦情が来ます。

 しかも女のコたちは、昼間から裸に近い格好でうろうろするので、地元の住民たちも困っています。さらに、夜中に市民プールに勝手に入って、素っ裸で泳ぐんです。何度も注意しているんですが、いっこうに言うことを聞かない。迷惑な連中ですよ」

 A氏が続ける。

「2020年も7月中旬に、40台もの水上バイクの予約が入ったので、『あの連中が、またやってくる』と騒ぎになっていました。そこで我々は、島に来るのをやめさせるようにと、村役場に抗議文を出したんです」

 村民の要望に応えるべく、説得にあたった座間味村の宮里哲村長に話を聞いた。

「彼女たちは、感染が拡大している場所で働かれていると聞いていました。小さな離島ですからドクター1人、看護師1人しかいません。もし、島内で感染者が出たら入院施設もなく、医療体制の脆弱さからたいへん厳しい状況になってしまいます。

 そういった事情を、うちの職員が説明して粘り強く交渉した結果、今回は自粛していただくことになりました」

 かくして、2020年の “新宿のお嬢様ツアー” はキャンセルとなり、座間味島の “平穏” は守られたーー。

(週刊FLASH 2020年8月18・25日号)