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以前はよく見かけた3本スポーク

クラシックカーの世界には、論争を巻き起こしたトレンドがいくつかある。ポルシェのパシャと呼ばれるサイケデリックな内装や、TVRのカメレオン塗装はその中でも最たるものだが、今回は一時期流行した3本スポークのホイールを装着するクルマたち10台を振り返ってみたい。

好むと好まざるとにかかわらず、3本スポークのホイールは確かに存在する。少なくとも、1980〜90年代には、ルノー5からレンジローバーまで、多くのクルマに装着されていた。地元のファミリー・レストランの駐車場で、ホットハッチの改造車が履いているのをよく見かけたのではないだろうか。

3本スポークのホイール

1. サーブ900ターボ

おそらく、3本スポークの支持者として最も最初に思い出すのが、サーブではないだろうか。同社の「我が道を行く」精神が生んだ3本スポークのホイールは、その個性的なクルマによく似合っていた。

サーブは1980年代の初代900で3本スポークを初めて採用した。そしてそれは、21世紀に入っても続いたのだ。

サーブ900

2. ルノー5ゴルディーニ

このフランス製ホットハッチの先駆けは、英国の市場で数ヶ月の間、初代フォルクスワーゲン・ゴルフGTIを打ち負かしたことがある。 その中には、オープンリール式テープデッキから着想を得たのではないかと思うようなホイールが装着されていたクルマがあった。

主市場の欧州ではアルピーヌのバッジを付けて売られていた初代ルノー5のホットモデルは、英国では5ゴルディーニという名称で販売された。クライスラーがAlpineという商標の権利を所持していたからだ。自然吸気1.4L直列4気筒エンジンは、ツインキャブレターを装備することによって最高出力93psを発生。さらに1982年に登場したそのターボ版では、110psに達した。

ルノー5ゴルディーニ

3. ダッジ・ヴァイパー

ヴァイパーRT/10は、3本スポークのホイールを装着するクルマで間違いなく最強だろう。そのホイールに純正装着するタイヤは、フロントが極太の275mm。そしてリアは巨大な335mmだった。

しかし、406psを発生するV10エンジンを搭載し、トラクション・コントロールなど持たない初代ダッジ・ヴァイパーには、それほどワイドなタイヤも、経験が浅いドライバーをクラッシュから救うための助けにはならなかった。

ダッジ・ヴァイパーRT/10

4. オペル・コルサSR

英国ではボクソール・ノヴァという車名で販売されていた初代オペル・コルサのSRは、GSiよりマイルドなスポーティ・モデルだった。その足元には、3本スポークのホイールが装着されていた。いや、この場合は9本スポークと言うべきだろうか。

いずれにせよ、このホイールはオプションであり、SRに標準装着されていたのは、つまらないスチール製ホイールとプラスティック製のカバーに過ぎなかった。

オペル・コルサSR

5. フォード・マスタング

1993年に登場した第4世代のマスタングは、新しさと旧さが入り混じったスタイリング要素によって、30年におよぶ歴史にフレッシュさを取り戻したモデルだ。

削り込まれたサイドは、確かに過去のマスタングを彷彿させる。しかし、3本スポークのホイールは、当時の流行に倣ったものだ。

フォード・マスタング

6. フォード・プローブ

1980年代後半、冴えない車名が与えられた前輪駆動のクーペをマスタングの後継にしようと考えていたフォードは、このプローブにも3本スポークのホイールを採用した。

しかし、それは退屈なベーシック・バージョンだけである。より魅力的なV6搭載モデルには、5本スポークのホイールが装着されていた(見た目もそちらの方が良かった)。

フォード・プローブ

7. レンジローバー

大きなガラス張りのキャビンやフロントのルーバー入りグリルと同様、当時の流行に合わせた3本スポークのホイールも、巨大で派手やかで威圧感があるレンジローバーらしいものだった。

そしてこのホイールは、30年間も現役だったのだ。他のクルマがとっくにやめた後でさえも…。

レンジローバー

8. スマート・ロードスター

スマートのラディカルなリア・エンジンのロードスターとロードスター・クーペには、ベーシックなスチール製からポリッシュ加工されたアロイ製まで、数種類のホイールが用意されていた。その中に、3本スポークのホイールが2セット、そう2セットもあったのだ。

どちらも優れたデザインで、このクルマによく似合っていた。しかし、楽しいのは見た目だけだった。残念なことに、このスマートの双子は運転するとそれほど楽しくなかったのだ。

スマート・ロードスター

9. フォード・フィエスタRSターボ

3代目フィエスタの高性能モデルであるRSターボは、フィエスタXR2iの1.6Lエンジンにターボチャージャーを装備することで、最高出力133psを発揮する凶暴なコンパクトカーだった。洗練には欠けていたが、オーバーテイク時にはRSコスワースのように速かった。

ボンネットのベント、レカロ製の素晴らしいシート、一見すると農業用のロープがからまったのかと思うようなボディを囲むグリーンのストライプ。そしてもちろん、クラシックな3本スポークのホイールも、すべてRSターボの大事な視覚的特徴だ。

フォード・フィエスタRSターボ

10. マツダRX-7

これまで挙げた9台にとって、3本スポークのホイールは単純にスタイル上のデザインでしかなかった。

しかし、初代マツダRX-7の後期型において、それはボンネット下に搭載されたエンジンを誇るという意味があった。そのホイール・デザインは、マツダのヴァンケル式エンジンが持つ2つのローターを模ったものだったのだ。

マツダRX-7