エアロスミス、児童虐待をテーマにした人気曲「Janie's Got a Gun」を振り返る
30年前の2月、エアロスミスの「Janies Got a Gun」がビルボードチャートで4位にまで上昇した――ポーラ・アブドゥルの「Opposites Attract」、セダクションの「Two to Make It Right」、そしてロッド・スチュアートの「Downtown Train」に次ぐ順位である。このバンドには珍しく暗い雰囲気のシングルで、テーマは近親相姦、児童虐待、復讐殺人である。
元のヴァージョンには「彼は小さな娘をレイプした/男は狂っていたに違いない」という歌詞があったが、「彼は小さな娘に乱暴をはたらいた/男は狂っていたに違いない」に変更されたためラジオやMTVでの放送が可能になった。歌詞の改変が行なわれた箇所は他にもあり、「彼女は彼を落ち着かせて、銃弾を頭に撃ち込まなければいけなかった」が「彼女は彼を落ち着かせて、どしゃ降りの中に置いていかなければならなかった」に変更された。
こうした変更点がありながらも、この曲は児童虐待に冷ややかな目を向けている。そしてミュージックビデオでメッセージを伝えるために、監督に『エイリアン3』、『セブン』、『ザ・ゲーム』といった映画で成功を収める前のデヴィッド・フィンチャーを雇った。ビデオではバンドの演奏シーンのカットと殺人事件を調査する警察官がジェニーの人生をフラッシュバックで視るシーンが切り換わる。
その前のシングル「Love in an Elevator」はスティーヴン・タイラーがエレベーター内でオーラル・セックスを受ける話だ。このことから、「Janies Got a Gun」でどれほど従来の路線かけ離れたことをしたかがわかるだろう。この曲はMTVで繰り返し放映されラジオではトップ40に昇った。その後の9年間、「I Dont Want to Miss a Thing」の発表までそれ以上のヒットはみられない。
その後、エアロスミスの本格的なヒットは2001年の「Jaded」までないが、それが小さな棘となり彼らを巡業へ向かわせた。近頃バンドはドラマーのジョーイ・クレイマーのドロドロの脱退劇――アメリカの裁判所をも巻き込み、警備はリハーサルに彼を入れないようにした――の後に再び加入させた。今のところ彼らの背景にある事情はそのようなもので、バンドは9月までラスベガスとヨーロッパで公演を行なう。「Janies Got a Gun」を聴けるという期待はしない方がいい。理由はどうあれ、ラスベガスでの興行の中でその曲を披露したのは1度だけなのだから。
