「いまも昔も聖子さんが大好きで、それこそ母のおなかにいたころから、私は歌手になるって思っていたくらいです」 

 1987年、16歳でアイドルとしてデビューした伊藤(現・渡壁)智恵理。翌年には、ハウス食品の「フルーツインゼリー」のCMで人気者となった。

「デビューして2年くらいは、とんとん拍子で、すごく楽しかった。でも歌のほうは、だんだん頭打ちになって、女優の仕事が増えてきた。

 20歳くらいから、『歌手になりたかったのに、どうしてバラエティとか女優をしなきゃいけないんだろう』と考えちゃって。事務所に『辞めさせてください』って言ったんです」

 23歳のときだった。

「父親が事務所に『金銭感覚が狂わないように、智恵理には小遣い程度の金額しか渡さないでくれ』と頼んでいたみたいなんです。だから『事務所を辞めても、お給料はあまり変わらないだろう』と思っちゃった。

『昼ドラの主役にしてあげる』と引き止められたけど、私も頑固で、曲げなかった。いま思うと、『もったいないことをした』って思います。でも、当時はわからなかった」

 その後は音楽の勉強をし、Chieri名義でCDを出したり、ライブもした。

「35歳のとき、主人と出会いました。そのころ、会員制のバーで週2回歌っていて、そこのお客だったのが主人。それまで、“仕事が恋人” だったんですけど、主人と出会って、『この人の夢を支えたい』と思うようになった」

 横浜市内でレストランを経営する夫とは、2015年に結婚。この日の取材場所だった「ヴィノテカ サクラ」には、彼女もよく顔を出す。

「だから、基本的には専業主婦です。でも結婚した年、この店で20代の友達にすすめられて『国民的美魔女コンテスト』に、締切りの5時間前に応募したんです。そうしたら、ファイナリストに選ばれて。おかげさまで、私がデザインした『チーム美魔女ジュエリー』が好評みたい」

 スタイルを保つ秘訣は、「食事のときは、一食のなかでバランスを保つようにしています」という伊藤。あふれる才能は、隠せない。

いとうちえり
1971年4月1日生まれ 東京都出身 1987年、ドラマ『キスより簡単』に出演、挿入歌『パラダイス・ウォーカー』でデビュー。「フルーツインゼリー」のCMに出演。その後、Chieri名義でも歌手として活躍

(週刊FLASH 2019年12月24日号)