Galaxy Foldに触れたら『感動』しかなかった──実機インプレ
ベルリンのIFA 2019会場より。サムスンはフレキシブル有機ELを搭載した折りたたみスマートフォンGalaxy Fold」を展示しています。韓国では9月6日より発売され、約20万円と高価ながら初回出荷分が1日で完売する人気となっています。



Galaxy Fold」は当初は4月に米国などで発売予定でしたが、メディアに貸し出した実機において、構造上不可欠な画面上のフィルムを誤って剥がしてしまう事例が続出したり、粉塵の侵入で画面が破損するなど耐久性の問題が多発。そのため発売が延期されていました。

今回の実機は丈夫そう

なお、今回展示されていた実機は丈夫そうです。というのも、随所が補強されており、画面の縁には表面フィルムを誤って剥がせないようにするフレームが追加。『粉塵が侵入しやすい』とiFixitに指摘された蝶番の部分には、隙間を覆うシールドが追加されています。また、ディスプレイの下に金属板を入れるなど、耐久性を高める変更が加えられています。


この感動は半端ない

Galaxy Foldにいざ触れてみると『感動』の一言です。こうした折りたたみディスプレイは、かつての『2020年の未来予測』だとか、SF作品とかでありがちな未来ガジェットですが、それが実際に目の前で動作しているというのは、筆舌に尽くしがたい感覚です。
実は筆者、折りたたみスマートフォンは「FlexPai」やファーウェイの「HUAWEI Mate X」にも触れているのですが、それらに比べてもプロトタイプ感が少なく、挑戦的な製品でありながらここまで高級感があるのも驚きます。







フレキシブルだからといって画質を犠牲にしているわけでもなく、広げて7.3インチの画面は1536 x 2152と高精細。アスペクト比が縦長ではないため、インチ数以上に大画面に感じます。当然のようにWEBやGoogle Mapも見やすいのですが、この大画面をポケットサイズで持ち歩けるというのは、通信速度が大幅に向上する5Gとのシナジーによって、何か未知の新しい体験を与えてくれるようでワクワクします。

惜しい点も

1つ疑問があるとすれば、折りたたんだ時の画面がなぜこんなに小さいの?ということです。


折りたたんだ状態だとスマホ2つ分の厚みがあるのですが、さらに画面が4.6インチと小さいため、スマートフォンとしての使用感は劣ります。この点では、折りたたむと普通のスマホと見分けがつかない「HUAWEI Mate X」に分がありそうです。

▲ファーウェイMate Xは折りたたむと一般的なスマホと見分けがつきずらい

Galaxy Foldの国内発売予定は現時点では未定。とはいえ、手に持った時の感動は大きく、ぜひ国内投入されてほしい製品だと感じました。