上野東京ラインの運行体系イメージ(画像:JR東日本)。

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3月14日、「上野東京ライン」の開業で東京を南北へ貫く移動が便利になります。これによって具体的にどう変わるのか、ぜひ知っておきたい10のポイントをまとめてみました。もしかすると、ちょっと心配なこともあるかもしれません。

所要時間短縮、混雑緩和に効果を発揮

 2015年3月14日、「上野東京ライン」が開業し、東京を南北へ貫く移動が便利になります。これによって具体的にどう変わるのか、ぜひ知っておきたい10のポイントをまとめてみました。

●上野〜東京間に新しい線路を設置!
 上野〜東京間に、山手線や京浜東北線の線路と並行する形で新しく在来線の線路を設置。それを使うことで上野駅と東京駅を直結し、上野駅から北へ向かう各線と、東京駅から南へ向かう東海道本線を直通させるのが「上野東京ライン」です。

●東海道本線と宇都宮、高崎、常磐線が直通!
 直通運転を行うのは東京駅から南、横浜方面へ向かう東海道本線と、上野駅から北、宇都宮方面へ向かう宇都宮線(東北本線)、高崎方面へ向かう高崎線、水戸方面へ向かう常磐線です。

 ただこのうち宇都宮線と高崎線の列車は、東海道本線の小田原駅(神奈川県)や熱海駅(静岡県)まで直通運転を行いますが、常磐線の列車は品川駅までの直通に留まります。

●新宿経由より便利になる?
 上野東京ラインによって東京駅と上野駅での乗り換えがなくなるため、大宮〜東京間の所要時間は9分短縮され36分に、柏〜品川間は8分短縮され49分になります(所要時間は朝通勤ピーク時間帯の特急を除いた平均)。

 また大宮〜横浜間の移動にあたり、東京駅経由ではこれまで約77分を要し、湘南新宿ライン経由でも約68分かかっていました。これが上野東京ラインでは約64分と4分短縮され、新宿経由より所要時間が短くなります(所要時間は朝通勤時間帯の平均)。

●首都圏トップクラスの混雑が緩和?
 山手線と京浜東北線の上野駅から御徒町駅までは朝ラッシュ時、混雑率がおよそ200%と大変混雑します。国土交通省が示す目安では、200%は「体がふれあい相当圧迫感があるが、週刊誌程度ならなんとか読める」という状況です。

 これが上野東京ラインの開業により、180%以下になることが期待されています。これまで上野駅で山手線、京浜東北線に乗り換えていた人が、そのまま上野東京ラインに乗って行くからです。ちなみに混雑率180%は、「折りたたむなど無理をすれば新聞を読める」というのが目安。

京浜東北線にも影響

●京浜東北線の停車駅が変化!
 上野東京ラインの上野〜東京間に、停車駅はありません。よってその区間にある御徒町、秋葉原、神田の各駅に停車する山手線に対し、上野東京ラインは快速列車的な存在です。

 そのため、これまで同区間で日中に快速運転を行っていた京浜東北線の列車について停車駅が見直され、その快速列車は土休日に限り御徒町駅に停車。また京浜東北線の全列車が、神田駅へ停車するようになります。

●グリーン車がより使いやすく!
 大宮駅方面と横浜駅方面とのあいだで普通列車のグリーン車を利用する場合、列車が直通している湘南新宿ラインでは1回分のグリーン料金で利用できました。しかし、たとえば大宮駅から横浜駅まで上野駅経由で行く場合、上野駅と東京駅のあいだで山手線などを利用することになり、グリーン料金も大宮〜上野間、東京〜横浜間の2回、支払う必要がありました。

 これが上野東京ラインでは直通になるため、グリーン料金の支払いは1回に。大宮駅から横浜駅へグリーン車で行きたいけど、高くなるから湘南新宿ラインが来るまで待たないと、という必要がなくなります。

●「上野東京ライン」は世を忍ぶ仮の姿?
 路線の正式名称として、「上野東京ライン」という路線は存在しません。東京〜上野間の正式名称は東北本線。「上野東京ライン」は、このルートで走る列車系統の名称です。ちなみに上野東京ライン、2013年12月にその名前が決まるまでは「東北縦貫線」と呼ばれていました。

目覚めれば餃子の街

●上野東京ラインは復活?
 かつて東京駅を始発とし、上野駅経由で東北方面へ向かう在来線の特急列車が運転されていました。また、上野駅と東京駅をまたいで直通する東海道本線や東北本線、高崎線、常磐線の列車もありました。今回の上野東京ライン開業で、常磐線の特急「ひたち」「ときわ」は東京駅、品川駅へ乗り入れますが、かつても常磐線の特急は東京駅に姿を現していました。

 しかしそうした直通列車の定期運転は1973(昭和48)年に終了。その線路は東北新幹線の東京駅乗り入れ用地として使われ、直通運転自体ができなくなります。

 いわば、この線路を復活させたのが「上野東京ライン」です。神田駅付近で上野東京ラインの線路は新幹線の上を通り、見るからにあとから建設された形になっていますが、元々は在来線が先に存在していました。

●寝過ごし危険!
 上野東京ラインの開業により宇都宮発熱海行きなど、多くの列車が長距離を走るようになりました。車内で熟睡してしまい気がつけば温泉地だった、餃子の街だったという危険性が上野東京ラインで高くなったともいえます。

 ちなみに上野東京ラインで最も長い距離を走るのは、静岡県の熱海駅と栃木県の黒磯駅を結ぶ列車。走行距離は267.9kmにもなり、4時間半から5時間近くかかります。

●座れなくなる?
 これまで東海道本線は東京駅が、宇都宮・高崎・常磐線は上野駅が始発だったため、並べば座ることができました。しかし上野東京ラインの開業で多くの列車が直通運転になり、それが難しくなります。常磐線については引き続き上野駅始発の列車がたくさんありますが、それ以外の路線を利用する人は、この意味でも直通運転の開始で状況が変わりそうです。