17日、米華字紙・僑報は、日本企業の中国からの相次ぐ撤退は、安価な労働力に依存したこれまでの中国経済の発展モデルが限界に近づいており、中国は産業構造の転換を加速しなければならないという忠告でもあると報じた。写真は中国の工場。

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2015年2月17日、米華字紙・僑報は、日本企業の中国からの相次ぐ撤退は、安価な労働力に依存したこれまでの中国経済の発展モデルが限界に近づいており、中国は産業構造の転換を加速しなければならないという忠告でもあると報じた。18日付けで中国メディア・中評社が伝えた。

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日本企業の中国市場からの撤退は、実は今に始まったことではない。釣魚島(日本名:尖閣諸島)に関する争いが激化した12年、政治上の問題が経済に直接影響を及ぼし、中国人による日本企業襲撃や日本製品ボイコットが発生。中国市場から日本企業撤退のニュースが絶えなかった。

一方、現在の状況を見ると、「中国市場からの全面撤退」というレベルには達していないものの、多くの日本企業は安全に対する不安を抱えており、両国の政治関係の悪化が経済に影響を与えていることは間違いない。ただし、政治関係の悪化が日本企業撤退の根本的な原因ではない。中国経済の減速や中国での人件費・生産コストの上昇など、多くの要素が日本企業を東南アジア諸国連合(ASEAN)各国へと向かわせているのが現状である。

日本貿易振興機構(ジェトロ)によると、日本の13年の対外直接投資額は前年比10.4%増の1350億ドル(約16兆650億円)だった。そのうち、対中投資額は、同32.5%減の91億ドル(約1兆829億円)と大きく落ち込んだ。一方、ASEAN各国へは236億ドル(約2兆8084億円)で、同3.2倍の大幅増となり、中国から今後の大きな発展が期待できる東南アジアへと方向転換する日本企業の姿が鮮明になっている。

両国関係がいかに発展しようとも、日本企業の中国からの撤退が長期的なトレンドとなっていることは間違いない。このことは、安価な労働力に依存した中国のこれまでの発展モデルがすでに限界に達したことを表している。同時に、中国はこれを機に産業のグレードアップを加速し、従来型の産業構造からサービス産業を中心とした構造への変化を加速すべきだ、ということを忠告しているとも言える。サービス産業の発展がなかなか進まない現実が、すでに中国経済発展の深刻な足かせになっている。(翻訳・編集/秋田)