東大の古代ローマ遺跡発掘調査、資金難で継続ピンチ…「調査どころか管理も困難」寄付呼びかけ
東京大チームが24年にわたって続けてきた古代ローマ遺跡の発掘調査の継続が、資金難によって危ぶまれている。
調査では現在、噴火で埋もれたローマ帝国初代皇帝アウグストゥス(紀元前63〜後14年)に関わるとみられる遺跡を発見し、解明を進めている。同大チームは3000万円を目標に、6月末までの緊急支援を呼びかけている。
危機的状況になっているのは、イタリア南部カンパーニア州で2002年から続くソンマ・ベスビアーナ発掘調査プロジェクト。これまで、歴史書に記された、アウグストゥスが死去した別荘の可能性がある建物跡などを発見してきた。後79年にポンペイの町を壊滅させた火山噴火に関しても、被災から復興に至る過程の研究を行っている。
だが近年、大学からの資金交付が大幅に削減。さらに円安や物価高などが重なり、従来規模の調査どころか、遺跡の管理も困難になった。これを受け、今年の調査に向けて、5月半ばから寄付を呼びかけている。
寄付額は6月18日までに1500万円を超えた。調査責任者の村松真理子教授(イタリア文化)は、「窮状の中、関心を持った多くの人に寄付してもらったのは大変うれしい。日本のチームで2000年前のローマ帝国の歴史を明らかにしたい」と話した。
