10日の全国非常防疫総括会議で討論する金与正氏(2022年8月11日付朝鮮中央通信)

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北朝鮮の金与正(キム・ヨジョン)朝鮮労働党総務部長は18日、朝鮮中央通信を通じて談話を発表し、カナダで開かれた先進7カ国(G7)首脳会議(サミット)の首脳声明が北朝鮮の非核化を求めたことに強く反発した。談話では「世界の平和と安全、国際核拡散防止体制を破壊する主犯であるG7」と断じ、西側諸国こそ国際秩序を損なっているとの主張を前面に押し出した。

金氏は「『非核化』は時代性を完全に失った」と改めて主張し、北朝鮮の核保有は「共和国法が付与した主権守護の強力かつ威力ある手段」であり、「平和保障の礎石」だと強調した。その上で「核保有は必ず固守すべき核心利益であり、『非核化』は絶対に越えられない不退の線だ」と述べ、核放棄の可能性を全面的に否定した。

今回の談話で特に目立ったのは、核兵器そのものを積極的に正当化する論理を強めた点だ。金氏は「核兵器は不正義の手に握られれば圧制の手段になるが、正義の手に握られれば不正義をけん制する抑止力になる」と主張。さらに「正義と平和を唱えるだけでは不正義には勝てず、核を伴った軍事的脅威の前で腕をこまぬいて座っていること以上に愚行はない」と述べ、核戦力の保有と増強を「平和維持」のための現実的な選択だと位置付けた。

北朝鮮は従来も核兵器を「自衛的抑止力」と説明してきたが、今回はG7を「国際核拡散防止体制を破壊する主犯」と名指しした上で、自国の核戦力こそが「正義」の側にあるとの構図を鮮明に打ち出した形だ。核拡散防止体制を主導してきた西側諸国の正統性そのものを否定し、国際社会の対北圧力を逆に「不当な越権行為」と位置付ける狙いがうかがえる。

北朝鮮は近年、憲法への「核保有国」明記や核戦力強化路線を進め、「非核化は終結した問題」と繰り返し主張してきた。今回の談話も、その立場を改めて国際社会に示すとともに、核抑止力の維持・強化を今後も国家戦略の中核に据える姿勢を内外に誇示したものとみられる。