北中米ワールドカップを戦う日本代表は2日後にグループリーグ第2節・チュニジア戦に臨む。オランダ戦で負傷したMF久保建英はチュニジア戦メンバー外が決定。DF渡辺剛(フェイエノールト)は「常に一緒にいる。彼自身ポジティブだし、しっかり準備してくれると思う。強くなって帰ってくる」と帰還を願った。

 シーズン終盤に三笘薫が負傷し、メンバー入りした遠藤航もW杯開幕直前に無念の離脱。怪我人が続出する状況は止まらず、オランダ戦では久保が左ひざを負傷した。渡辺は「(久保が)能力のある選手だし、チームの中心的な選手なのは間違いない」と不在を憂慮しながらも、現状の仲間たちにも信頼を寄せた。

「痛いのは痛いけどそのための26人。誰が怪我をしてもしっかり準備ができる選手たちが集まっている。そこは問題ない。それ以上のプレーを見せてくれるんじゃないかなと思う」(渡辺)

 各選手が代表やクラブで激しい戦いを乗り越えるなか、昨年6月にも最終ラインで怪我人が続出していた。そこで2024年3月以来、1年3か月ぶりに代表に復帰したのが渡辺だった。その後はブラジル戦の歴史的初勝利にもフル出場で貢献。活躍を続けて自身初のW杯メンバー入りを果たした。

 その自負がある渡辺は「今までトミー(冨安健洋)もそうだし、DFラインでたくさん怪我をしてきた。そのなかで僕や(鈴木)淳之介が出てきて、チームを引っ張ってきた」と強調する。「怪我人が出てもまた新しい選手が出てきて、その選手がきっと活躍する。それが今の日本代表の良さ」。選手層の厚さも、日本代表の強さのひとつだと身をもって示してきた。

 2戦目が難しいというのは選手ミーティングなどを通して改めて把握している。チュニジアは初戦の大敗後に指揮官が解任され、エルベ・ルナール新監督が就任するという波乱のチーム状況ではあるが、渡辺は警戒心を解かない。

「相手の監督(ルナール氏)がミーティングでチュニジアの選手を鼓舞するような発言を見た。自分たちとしては怖いところ。魂ではないけど、国を代表して戦うことの強さは、自分たちが想定している以上のことが起こる可能性がある。僕たちもそういう気持ちを上回らないといけないし、どんなことが起きても慌てないということが、僕たちが大切にしていること」

 渡辺はオランダ戦で先発し、W杯デビューを飾った。それでも次戦は「メンタリティーのところでプレッシャーは少なからず感じている」という。「そこはみんなで助け合いながら、僕たちがよく言っている『孤独にしない』じゃないけど、選手一人ひとりのメンタルをみんなでカバーすることは大事」。想定外のことが起こり続けるなかで、ブレずに次戦勝利を目指していく。

(取材・文 石川祐介)