ホルムズ海峡の機雷除去、40〜50日かかるとの見方…ペルシャ湾内に日本関係船38隻
【エビアン=阿部真司、カイロ=溝田拓士】米国とイランの両大統領による覚書の署名を受けて、3か月あまり続いたホルムズ海峡の封鎖状態が解かれることになった。
覚書では30日以内に船舶の通航量を「戦前」の水準に戻すとしている。ただ、イランが敷設した機雷の除去には時間を要し、完全な回復には1か月以上かかるとの見方もある。
ホルムズ海峡は、世界の石油供給量の約2割に当たる日量約2000万バレルが通過するエネルギー輸送の要衝だ。トランプ米大統領は17日の記者会見で、「数日のうちに通常のエネルギー供給が再開し、世界中で巨額の富が創出されるだろう」との見通しを示した。
米国が2月に始めた対イラン軍事作戦で高まった海峡を巡る軍事的緊張は、大きく緩和される。米国はイラン関連船舶を対象とする海上封鎖措置を直ちに解除し、30日以内に完全に終了する。イランも機雷除去に取りかかるが、ロイター通信によると、海事安全保障の専門家からは、機雷除去に40〜50日かかるとの見方も出ている。
17日に仏東部エビアンで閉幕した先進7か国首脳会議(G7サミット)がまとめた成果文書は、「制限や通航料のないホルムズ海峡の通過が国際貿易の基本原則である」ことを再確認した。
安全な通航の確保が国際社会の最大の関心事となる中、イランは自国の主張を覚書に盛り込むことに成功した。
覚書は署名後60日間の無料通航を定める一方、今後の管理方法は「イランとオマーンが対話を行い規定する」とした。海峡は両国の領海でもあり、イランの外務省報道官は18日、「法的には沿岸国であるイランとオマーンに責任がある」と述べ、両国主導の管理を訴えた。
イランは従来、航路案内や環境整備、救助活動などを無償で提供してきたが、同報道官は18日、今後は「相応の料金が発生する」とし、いずれサービス料をとる考えであることも示した。
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米国とイランの戦闘終結を宣言する覚書署名を受け、日本船主協会は18日、「大きな前進だ」と歓迎した上で、ホルムズ海峡の安全な航行のために、機雷の除去など速やかな安全確保を求める考えを示した。海運関係者は「残された船舶が湾外に一斉に出ようとすると新たな事故も懸念される。安全最優先で、慎重に状況を注視する」と述べた。
国土交通省などによると、ペルシャ湾内の日本関係船舶は18日時点で38隻あり、日本人乗組員3人を含む約900人が取り残されている。
