「お嫁さんなんだからもう少し頑張れませんか」家族を「無料の介護労働力」として扱うケアマネに対抗する手段

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介護が必要になった際に、利用者にどんな介護サービスが必要かを整理し、方針を立ててくれる専門家がケアマネジャーだ。地域包括支援センターや介護施設に介護の相談をした際に、紹介されることが多い。ただし、漫然と人選を委ねると「心無いケアマネ」を紹介されてしまうこともある。

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大手の「囲い込み」にはご用心

家族を「無料の介護労働力」のように扱うケアマネにも注意が必要だ。在宅介護エキスパート協会代表の渋澤和世氏はこう言う。

「比較的年配のケアマネに多いのですが、家族の犠牲を前提にケアプランを組む人もいます。『お嫁さんなんだからもう少し頑張れませんか』とか『仕事を調整して早くお迎えに来れませんか』などと言う。しかし、本来、ケアマネは家族に過度の負担がかからないように考える立場です。

実は私自身もそうした経験があります。フルタイムで働いていて、親の介護を普通のデイサービスだけに任せていては生活が回らなかった。それなのに、地域包括支援センターに紹介された事業所のケアマネは私の働き方をあまり考慮してくれませんでした。

そこで、自分で調べてたどり着いたのが、『小規模多機能型居宅介護』の施設で、そこのケアマネと利用時間を調整することで、働きながら介護を続けることができました」

また、大手の介護事業所に所属するケアマネには、特有の傾向があるという。それがいわゆる「囲い込み」と言われる問題だ。介護に詳しい弁護士法人おかげさま所属の武田竜太郎弁護士が解説する。

「大手の事業所は訪問介護やデイサービス、リハビリ、定期巡回など複数のサービスをグループで抱えています。すると当然、自社サービスを紹介するインセンティブが働く。もちろん、露骨に『ここしかない』と限定するわけではないですが、『こちらがいいと思います』と暗に誘導する形で自社サービスを売り込む。

これ自体が違法というわけではありませんし、本当にいいサービスを紹介されることもあるでしょう。ただ、利用者側としては、他のサービスも紹介してほしかったと問題になるケースも多い。

一方で、単独型のケアマネ事業所は自前のサービスを持っていないので、比較的フラットに複数の事業所を紹介してくれやすい傾向にあります。ただし、これはあくまで傾向にすぎません。大手だから悪いという話ではないので注意してください」

ケアマネの変更も視野に

ケアマネを信用できない場合は変更することも選択肢となる。介護・暮らしジャーナリストの太田差惠子氏が言う。

「施設に紹介されたケアマネを替えるのは失礼だと考える方は多いですが、替えること自体は問題ではありません。地域包括支援センターは中立な施設なので、遠慮せずに相談してください。ただ単に『嫌だから替えてほしい』とは言いづらいと思うので、『親との相性』を理由にすると比較的スムーズに進みます。

ケアマネには国家資格を持った5年以上の実務経験が必要なため、みなさん前職を持っています。看護師出身は医療分野に強く、介護福祉士出身だと生活支援に強い傾向があります。ケアマネの変更を相談する際には、介護のニーズを踏まえて前職が何かを聞くのも一つの方法です」

ケアマネに介護を丸投げするのではなく、不信感を抱いたら自ら動くことが肝要だ。

「週刊現代」2026年6月8日号より

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