ヤクルト・モンテル 古巣・西武からプロ1号に感極まる「最高の恩返しになったかな」
◇交流戦 ヤクルト1―2西武(2026年5月26日 神宮)
打った、吠えた、泣いた。ヤクルト・モンテルは感情を抑えきれなかった。1点を追う9回2死から、試合を振り出しに戻すプロ初本塁打。古巣からの一発に「去年戦力外になって、またこうやって支配下に上がれた。相手チームがライオンズということもあったので、そこでホームラン打ったのは良かった。最高の恩返しになったかな」と振り返った。
涙にはもう一つ訳がある。小さいころから可愛がってくれた祖母が1月に他界。今月24日が祖母の誕生日だった。「おばあちゃん子だった。天国で見ていてくれていたのかなと思います」。感謝を伝えるアーチを打てたことに、自然と涙が流れてきた。
22年育成ドラフト2位で西武入団も昨季戦力外。育成でヤクルトに加入し、再起を誓った。春季キャンプでは育成の野手で唯一、1軍キャンプメンバー入り。池山監督が春季キャンプで初めて打撃指導を行ったのが、モンテルだった。昨季は2軍監督として対戦していたからこそ、俊足を生かそうとするあまり、当てに行く打撃に「もったいない」と感じていた。「大きく構えてしっかり振るように」と「ブンブン指令」を出した。
意識を徹底し、2軍では打率・281とアピール。22日に支配下契約を勝ち取った。7回の代走で出場し、迎えた9回の第1打席で2ボールから思い切りのいいスイングで左翼席へ。期待に応えた打席に指揮官は「良い結果になった。これからプロ野球選手としてね、今日の感激を忘れずにしっかり自分のものにしてもらいたい」と目を細めた。
モンテルは「僕のプロ野球生活が始まったチームなので、そこは本当に感謝しかない。しっかり僕が成長した姿を見せられるように」と臨んだ特別な一戦で躍動。惜しくも空砲となり「次はチームが勝てる一打をしっかり打ちたい」と悔しがったが、大きな一歩を踏み出した。
◇モンテル=本名・日隈(ひぐま)モンテル 2000年(平12)3月18日生まれ、沖縄県出身の26歳。沖縄・北谷町で育ち、金光大阪―OBC高島―琉球ブルーオーシャンズ―四国・徳島を経て22年育成ドラフト2位で西武入り。昨年5月に支配下昇格もオフに戦力外になってヤクルトに加入。プロ入り前はモデルも経験。1メートル87、88キロ。右投げ右打ち。
