衆議院の憲法審査会で14日、憲法改正をめぐり、「緊急事態条項」のイメージ案について、各党が意見表明を行いました。

このイメージ案は委員会でのこれまでの議論などを踏まえ衆議院法制局が作成したものです。何が「緊急事態」にあたるかは大規模な自然災害や外部からの武力攻撃などを事例としてあげています。そして広い地域で長期間にわたり国政選挙の実施が困難となった場合には「選挙困難事態」として選挙を延期し、国会議員の身分を復活させる特例を設けるなどとされています。また国会による法律の制定を待ついとまがない場合には政府が法律と同一の効力を持つ緊急政令を制定できるとしています。

自民党は緊急事態条項の創設についておおむね前向きな意見表明を行った上で議論を深めるために来週もう一度緊急事態条項に関する議論を行うことを提案しました。日本維新の会は「緊急事態条項をめぐる議論はすでに出尽くしている」として「イメージ案をベースに改正条文案の作成に入ることを強く訴える」と発言。国民民主党も緊急事態条項をめぐる憲法改正の条文案作りに着手することを求めました。

一方、中道改革連合は「論点は出尽くしているのであとは決めるだけといった現状認識は当てはまらない」と述べました。自民党などとは対照的に慎重に議論を進めることを求めた形です。また「選挙困難事態」についてもまずは緊急時であっても選挙を行えるような体制作りを進めるべきとの考えを示しました。

参政党は緊急時には参議院の緊急集会を強化すれば対応が可能で、国会議員の身分を復活させることには民主主義上の疑義があると主張しました。

チームみらいは非常時に国会の機能を維持するという緊急事態における対応の必要性は認めたものの、「規定が恣意的に運用される可能性の懸念が特に強い」などと懸念を表明したほか、「有事において選挙が実施できる よう制度を整えるという発想が重要だ」と訴えました。

共産党は議員任期の延長について「このような改憲を国民が求めているのか?」などとして明確に反対しました。