GSで突然発火も 夏でも静電気…発生しやすい行動とは【バンキシャ!】
4日、東京・足立区のガソリンスタンドで、運転手が自分で給油をしようとしたところ、突然、発火。顔や手などのやけどで病院に搬送されました。火事は「静電気」が原因で起きたとみられています。
夏でも発生する静電気。実は、私たちの日常生活の中に、静電気を発生しやすくする行動が。バンキシャが検証しました。【真相報道バンキシャ!】
■原因は静電気か…ガソリンスタンドで突然発火

バンキシャが入手した映像には、東京・足立区のガソリンスタンドで起きた火災の様子が記録されていた。画面中央には赤い炎。よく見ると、給油機の付近が激しく燃え、そこには白いトラックがとまっている。隣のレーンには乗用車も確認できる。
激しく立ち上る黒煙は屋根いっぱいに広がり、そしてその縁から空高く立ち上っていた。
この火災が起きたのは、ゴールデンウイーク中の5月4日で、トラック運転手(50代)がガソリンを入れようとしたところ、突然、発火。顔や手などをやけどした。
火災の原因は「静電気」とみられている。この時期に、なぜ静電気が起きたのか。運転手の妻に話を聞くと当時の状況が分かってきた。
■なぜ静電気? 当時の状況

この日、トラックで家具を配達していたAさんは、荷物を届け終わると、家具をくるんでいた毛布7枚ほどをたたんで、助手席に置いたという。そしてAさんは帰ろうとトラックを出発させた。
この日の東京の最高気温は28.4℃で、Aさんは、車内で数分間、冷房をつけていたという。午後1時前、給油のためセルフ方式のガソリンスタンドへ向かった。
そしてAさんが給油口のキャップを開けた次の瞬間、突然、炎があがった。Aさんは顔や手などをやけど。静電気による火花が、気化したガソリンに引火したとみられている。
Aさんは、ガソリンスタンドに設置された「静電気除去シート」を触っていなかったという。
■Aさんの行動に2つのポイント 専門家

東京消防庁が公開した映像を見てみると、人に電気を帯びさせた状態で、手に持った鍵をガソリンに近づけると、一瞬で炎があがった。発火の直前、鍵から静電気による火花が発生し、燃え広がったことがわかる。
静電気を研究している千葉大学大学院の宮前孝行教授は、今回のAさんの行動に2つのポイントがあると指摘する。
千葉大学大学院・宮前孝行教授
「毛布、あるいは衣服に使っているような(特に)化学繊維のいろんな材料が接触してこすれあう環境は、どうしても静電気を生み出してしまいます」
そして、もうひとつが「冷房」だという。
千葉大学大学院・宮前孝行教授
「エアコンの吹き出し口から出る冷たい風は、相対的に湿度の少ない、水蒸気の少ない空気になる。(車内の)湿度が下がりますので、そういったところでは、静電気が体にたまっている状態というのが起きやすくなりますね」
■“夏に静電気がなくなるわけではない”

では、冷房をつけると車内の湿度はどれくらい下がるのか。宮前教授とともにバンキシャは検証した。
まず、冷房をつけていない時、車内の温度を計ると、28.4℃。湿度は44.3%だった。
次に、エアコンをつけると、温度が下がると同時に湿度も下がっていく。そして10分後、車内の温度は22.2℃。湿度は40.2%に。10分間で、温度は6℃あまり、湿度も4%あまり下がった。
千葉大学大学院・宮前孝行教授
「40%くらいだと、比較的乾燥し始めているくらいじゃないかと。帯電が起きやすいかというと、起きてもおかしくない」
冷房は、水分を含んだ車内の空気を取り込んで冷やすことで温度を下げる。この際に、空気中の水分が抜けるため、湿度が下がるのだ。
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千葉大学大学院・宮前孝行教授
「(静電気の発生は)気温や湿度の関係で決まってくるだけで、静電気が夏はなくなってしまうわけでは決してない」
2024年の1年間にガソリンスタンドで起きた静電気による火災は、22件。防ぐには、どうすればいいのか。
千葉大学大学院・宮前孝行教授
「車から降りた直後は体に静電気がたまっている状態なので、静電気除去シートにしっかり触れることが大事です」
