「ほかの病院ではやらない」…名医だけが知る、「高血圧の原因」を突き止める「検査の名前」
本誌では、心臓血管外科や整形外科、糖尿病などのさまざまな分野の名医・専門病院を調査してきた。今回は、日本高血圧学会が認定した「高血圧指導医」の所属する病院を紹介しよう。
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全国でも珍しい腎動脈エコー検査を実施
四国で高い専門性を誇るのが、愛媛県にある西条中央病院だ。同院はもともと、倉敷絹織(現在のクラレ)の創業者である大原孫三郎氏が設立した倉敷中央病院の分院として誕生。西条市にも同社の工場があったため、「事業で得た富を地元に還元したい」との思いから創設された。院長を務める大蔵隆文氏が語る。
「当院には現在、高血圧専門医が2名、循環器(内科)専門医が6名、腎臓専門医が2名在籍しています。高血圧治療に関しては、四国4県の中でもトップクラスに手厚いのではないでしょうか」
血圧が高くなると腎臓の血管が硬くなっていき、慢性腎臓病や腎不全を招きかねない。それゆえ高血圧の指導医の中には、腎臓のプロフェッショナルも多い。
腎臓専門医の資格を持つ大蔵氏もその一人で、昨年7月に院長に就任すると同時に、院内に腎臓内科を立ち上げた。
「ほかの病院ではあまりやらないと思いますが、私は高血圧の患者さんには、超音波で腎臓の血管の状態を確認する腎動脈エコー検査を行っています。高血圧には体質や生活習慣が引き起こす一次性高血圧と、ほかの疾患やホルモンの異常分泌による二次性高血圧がありますが、後者の原因でもっとも多いのが腎臓関連の疾患。その可能性をハッキリさせるためにも、エコー検査は有用なんです」
「クスリが効きにくい高血圧」の人が行くべき病院
腎臓のすぐ上にある副腎も、血圧との関わりが深い臓器の一つだ。副腎から血圧を上昇させるホルモン・アルドステロンが過剰に分泌される「原発性アルドステロン症」は、二次高血圧の原因の約1割を占めるという。加えて、寝ている間も血圧が下がらない「夜間高血圧」や、クスリが効きにくい「治療抵抗性高血圧」も引き起こしかねない。
そんな原発性アルドステロン症の治療に定評があるのが、国立循環器病研究センターだ。
「診断の上で重要なのが、副腎が腫れているかどうかです。ただし副腎は1cm足らずの小さい臓器なので、エコーだけで判断するのは難しい。CTなどの画像診断で腫れが見つかったら、カプトプリル負荷試験などを実施して最終的に確定させます。
よくある根本治療は、2つある副腎のうち、過剰分泌に関わるほうを手術で切除すること。泌尿器科の専門領域ですが当院にはないため、治療実績が豊富な大阪大学医学部附属病院などを紹介しています」(前出の吉原氏)
「血圧が少し高いだけだから……」と甘く見ていると、予期せぬ重大な疾患を招きかねない。いざというときに備えて、名医がどこの病院にいるのか把握しておこう。
「週刊現代」2026年5月11日号より
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