爆発的な末脚でG1奪取を狙うバルセシート(撮影・石湯恒介)

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 「NHKマイルC・G1」(10日、東京)

 府中のマイルで良血が花開く。チャーチルダウンズC3着のバルセシートは、19年阪神JF覇者レシステンシアの半弟。過去マイルでは4戦全てで上がり最速をマークするなど、爆発的な末脚が武器だ。早くから完成度が高かった姉とは対照的に、ゆっくりと成長曲線を描いてきたが、初のG1の舞台で、その秘めた能力を思う存分発揮する。

 良血馬が大舞台で本領発揮だ。チャーチルダウンズC3着から歩を進めてきたバルセシート。半姉には19年阪神JFを制するなどG1で長く活躍したレシステンシアがいる。きょうだいそろって担当している金濱厩務員が「お姉さんは完成度が高かったけど、この馬はまだこれから。新馬を勝った時はビックリしたね」と口にするように、成長曲線に違いこそあれ、秘めた能力はかなりのもの。重賞戦線でも上位争いに食い込み、偉大な姉に通ずる素質の片りんはのぞかせている。

 キャリア5戦中4戦が上がり最速と、強烈な末脚が武器。気性面や出遅れなどが影響し、勝ち星からは遠ざかってはいるが、前走は先行勢に展開が向いたなか、これまで以上に非凡な反応を見せ、0秒3差の3着まで迫ってみせた。「前走からブリンカー、クロス鼻革リングハミを着けましたが、装鞍所でおとなしかったですね。効果があった」と目を細める同厩務員。工夫と経験を重ね、着実に持っている力を発揮できるようになっている。

 相手強化に加え、初めての東京コース&長距離輸送。課題は多いが、「扱いやすくなっているのは間違いないし、体もすごくたくましくなっている。左回りも問題ないと思うし、輸送でどうこうという馬じゃない」と、ひと皮むけた愛馬を信頼する。

 20年に2着に敗れ、あと一歩、姉が届かなかった3歳マイル王のタイトル。先週天皇賞・春を制した心強いパートナーを背に、進化を続ける弟が、その無念を晴らしてみせる。