2024年から2年連続でM-1グランプリの決勝に進出したお笑いコンビ「ママタルト」の大鶴肥満(34)。体重約200キロの巨漢である彼が生活する中で直面している苦労や、ここまで大きく成長した経緯、さらに直近始めたというダイエットで判明した“衝撃の事実”まで――ご自宅へお邪魔して根掘り葉掘り聞いた。写真による「大鶴肥満ルームツアー」と合わせて、とくとご覧あれ。

【貴重写真】小6で70キロ、高3で135キロ、現在の体重は200キロ近く…幼少期から現在までの大鶴肥満の成長を振り返る


自宅キッチンに立つ大鶴肥満

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小6で70キロ、中3で90キロ、高3で135キロ……現在の体脂肪率は「50%超え」

――先ほど体重を測っていただいたところ、195キロほどでしたね。そもそも体が大きくなったのはいつ頃からだったんですか?

大鶴肥満さん(以下、肥満) 幼稚園のころから太ってはいたんですが、「一気に来たな」と感じたのは小学生のときです。小学3年くらいの健康診断で「高度肥満」と判定されて、周りより自分は太っているんだなと。小6で体重70キロはありました。でも、僕より重い人がクラスにいたんですよ。

 そこから中3で90キロ、高3で135キロ。ママタルトを結成したとき(2016年)は150キロくらいで、そこからさらに40キロくらい増えました。健康診断によると体脂肪率が50%以上なので、単純計算で100キロ近くは脂肪と考えると……すごいですよね。『あたしンち』のお母さんと同じくらいの体脂肪率らしいです。

――これまでで最も多かった1日の食事量って、どれくらいだったんですか。

肥満 自分は量というよりも、とにかく回数が多いんです。だから回転寿司でも、だいたい60貫くらい。多いときは100貫以上いきますけどね。

 回数が多かった日で覚えているのは、大学生のときに、ミスタードーナツでドーナツを6個食べて、その足でマクドナルドに行ってビッグマックとてりやきマックバーガーを食べて、さらにガストでツインタワーハンバーグとポテトを食べて、そのままラーメン店をハシゴした時かな。

――食費も相当かかりそうですね。

肥満 感覚的には収入の大半が食費ですね。エンゲル係数はめちゃくちゃ高いです。芸人をはじめたてのころから、家賃とか必要最低限のお金以外はほぼすべて食費に消えています。

ベッドも自転車も、とにかくすぐ壊れる

――体が大きくて日常生活で困ることは?

肥満 とにかくモノがすぐに壊れますね。前に使っていた“すのこベッド”はあっという間にボロボロになっちゃいました。マットレスもすぐ僕の形に沈んでいっちゃいます。靴も、1週間もたずに側面に穴が開いてしまうことがあります。

 自転車によく乗るんですけど、空気は抜けやすいし、スポークも気づいたら2〜3本折れてなくなっていることがあります。余談ですけど、僕がデカすぎて乗っている自転車が完全に隠れてしまうので、周りからは宙に浮いているように見えるらしいです。

以前住んでいた家では、床が重さに耐えきれず……

――体が大きい方は、座れるイスが限定されるという話を聞いたことがあります。

肥満 プラスチックのイスは壊れますね。その他もサイズによってはそもそも座れないことがあったり、ハマっちゃって立ち上がれなくなったりもしますよ。座れるイスがなくて、「こちらでお願いします」とクーラーボックスを代わりに案内されたこともありました。

 トイレ問題も苦労してます。

――トイレ問題?

肥満 狭いとお尻が拭けないんですよ。少なくとも2畳くらいの広さがないと。僕、元メジャーリーガーの岡島秀樹さんの投球フォーム(リリース時に投球方向のホームベース上を見ず、顔を下に向ける独特の投げ方で活躍)みたいにお尻を拭くんです。だから居酒屋みたいな狭いトイレだと、拭けないからもう我慢するしかなくて……。

――トイレ以外だと入浴も大変そうです。

肥満 ホテルとかの簡易的なつくりのユニットバスだと、入るたびにバキバキ音を立てるんですよ。それが怖いですね。あと前に住んでいた家では、たぶん床が僕の重みに耐えきれず床下の配線が圧迫されて、インターホンから「ジリリ……」と変な音が鳴るようになって、これも怖かったです。

飛行機では「追いシートベルト」をもらう

――苦労以外に、体が大きいからこそ我慢していることも多そうです。例えば、ファッションとか。

肥満 体が大きい人御用達の「サカゼン」って有名ですよね。でも僕くらい大きいと、サカゼンですら着られる服が限られるんですよ。

 みなさん、服を買うときってどれくらい時間かけるんですかね? この前「春とヒコーキ」のぐんぴぃさんとサカゼンに服を買いに行ったときは、2人でたった30分で買い物が終わっちゃいました。「これが着たい」とかじゃなくて、とりあえず試着してみてサイズ的に着られそうな服を買うだけなんで。

――乗り物で移動する際はどうですか?

肥満 飛行機はシートベルトの長さが足りないので、延長するために「追いシートベルト」をもらってます。

高校生の時に医者から「あんた死ぬよ?」「何で死んでないの?」と言われた

肥満 あと、体格と同じくらい気を付けているのが体臭ですね。ある程度着た服は、大きい鍋で熱湯に浸けて漂白剤と重曹で煮沸するようにしています。

 以前、サツマカワRPGさんとルームシェアしていたときにシャツをグツグツ煮込んでいたら、サツマカワさんが部屋から出てきて「俺の分もちょうだい」って言われたこともありました。カレーを煮込んでいるのと間違われちゃったみたいです。

――体が大きくて良かったと思うことはありますか?

肥満 明るいというか、僕がいると景気がいい感じになるみたいです。結婚式に行くと、力士の方みたいに「うちの子抱っこして」と頼まれることが多いですし、子どもたちもワーッと集まってきたりします。

 あとは、強そうに見られる。前に歌舞伎町に近い新宿大ガードらへんの金券ショップで働いていたんですが、「治安が悪いな」と思ったことが1回もなかったです。

 どうやら他のスタッフは変な人にけっこう絡まれてたらしいんですけど、デカさに威圧されて僕には誰も文句を言わなかったみたいで。女性スタッフが接客してちょっと怪しいなって思ったとき、僕がバックヤードからヌッと出ていくとお客さんが引いて行ってました。

――健康状態はどうでしょうか?

肥満 「悪いところに目をつむれば健康」というのが基本スタンスなんです。健康診断でも、結果を見たうえで都合よく忘れている。悪いところに目をつむれば、オールA。

 そうやって前にどこかで話したら、「悪いところに目をつむれば」の部分が飛ばされて「大鶴肥満、健康診断オールA」みたいな見出しの記事が出てきて……。「あの体型でオールAはすごい」みたいに広まって、周りからも「オールAなんでしょ」と言われるので、「じゃあ俺ってオールAなんだ」と思い込んでいた時期もありました。

――実際のところはどうですか?

肥満 ……そりゃ本当は悪いですよ。高2の身体測定で、内科検診の先生に開口一番「いや、あんた死ぬよ?」と言われたことがありました。「高校生にそんなこと言うなよ。なんだこいつ……」と思ったんですけど、高3になって同じ先生が来たときに「何で死んでないの?」と言われて、さすがに笑っちゃいました。

 でも健康に気をつかうようになって、血圧はここ半年くらい「ちょっと高い」程度に収まっています。上が130で、下が78です。改善して自信も出たので、かかりつけの先生に「今度他の項目もちょっと検査しません?」って言ったら、結果を見る前から「お薬、用意しておきますね」と言われて。「なんで悪い前提で話を進めるんだよ」と思いましたけど(笑)。

撮影:深野未季/文藝春秋

高2で医師から「あんた死ぬよ?」と言われ、1年後には「何で死んでないの?」と驚かれ…体重約200キロ『ママタルト大鶴肥満(34)』を育てた“異様な食生活”〉へ続く

(福永 太郎)