東京Vを率いる城福監督。チームを4連勝に導いた。(C)SOCCER DIGEST

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[J1百年構想リーグEAST第14節]東京V 1−0 柏/5月3日/味の素スタジアム

 これぞ城福ヴェルディの真骨頂というべきゲームだった。

 前半終了時点のポゼッション率は柏レイソルが75パーセントで、東京ヴェルディは25パーセント。パス本数も柏の約5分の1にとどまったが、ペナルティーエリア内へほとんど侵入させない堅い守備でゴールを割らせなかった。

 後半も柏の流れのまま、時間が経過していく。55分と65分には決定機を作られるが、東京VはGK長沢祐弥を中心にゴールを死守。終盤は東京Vの選手たちにも疲労の色が見えていたが、それでもピッチに立っている全員が諦めずに走り、粘り強く守った。

 そんななか、歓喜が訪れたのは90分だった。染野唯月の縦パスに反応した途中出場の新井悠太が、ペナルティーエリア左から左足で力強いシュートを突き刺す。

 結局、試合終了時のポゼッション率は柏が70パーセントで、東京Vが30パーセントと、圧倒的にゲームを支配されたが、ワンチャンスをものにした東京Vが1−0で勝利した。
 
「前半はなかなか自分たちの時間を作ることができず、耐える時間が長かったですが、最後のところ、肝心なところで選手が我々の基準を保ってくれた。35分くらいまでは解決策を選手たちが見い出せず、我々も伝えきれなかったところがありましたが、前半の最後くらいから良くなり、そのまま後半に入れたので、後半はしっかり戦えました。

 後半のほうが決定的なシーンを作られているという意味では、サッカーは難しいなと思いますが、それも1、2回で、最後はキーパーを含めて一歩の寄せでコースを限定できたと思う。そういったことをみんながやり続けられたからチャンスがきて、決め切れて勝点3が取れた」

 試合後、そう振り返った東京Vの城福浩監督は、「兎にも角にも、良くない時こそ我々の本質というか、我々の基準を手放さないことをみんなができたというところが、非常に大事」と強調した。

 決勝ゴールを挙げた新井も「僕自身の特長はドリブルとかスピードで、それをどう出すかも大事ですが、それ以前に戦うところだったり、チームの犠牲になるという犠牲心が大事になってくると外から見ていて思っていたので、そういったところを体現できた」と語る。

 また、城福監督が「百年構想リーグは特別な大会ですが、試合に向けて一日一日の練習をどのように大事にしていくかは、僕らの中では普通のリーグと変わらずにやっている」と話すように、日々の積み重ねをチーム力として発揮できていることも、東京Vの強さの要因と言えるだろう。

 東京Vはこれで4連勝(PK戦勝利を1試合含む)となった。中2日で迎える次節は、ホームでの前回対戦で0−2と完敗を喫した川崎フロンターレと相まみえる。チームの特長を前面に出してリベンジを果たしたい。

取材・文●金子徹(サッカーダイジェスト編集部)

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