熊本市出身。日本航空を経て、2005年衆院選で初当選。当選7回。安倍、菅内閣を首相補佐官として支え、岸田内閣で防衛相。高市首相が21年の自民党総裁選に初挑戦した際には陣営の事務局長を務めた。56歳。

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[政治の現場]高市政権半年

――高市内閣は高い支持率を維持している。

 理由をどう分析するか。

 高市首相には三つの公約がある。昨年の総裁選で訴えた公約、日本維新の会と結んだ連立政権の合意書、そして衆院選の公約だ。一つひとつ着実に実現し、国論を二分する政策にもひるむことなく挑んできた。防衛装備移転3原則と運用指針の改定はその一つで、首相は、将来的には必ず国益に資するという強い信念を持って取り組んでいる。

 そうした首相の姿勢に多くの国民が共鳴し、指導力と突破力を持つ「決められるリーダー」として評価されているのではないか。

――どんな点を意識して首相を支えてきたか。

 首相は非常に決断が速いし、実行力もある。首相が正しい判断を着実にしていくために、環境整備や情報提供を通じ、支えるのが我々の役目だ。日本初の女性首相を支える初の官房長官として、首相が職務に専念できるよう配慮してきた。国会審議で休憩を10分間確保するなどしている。

 首相官邸の体制強化にも気を配った。内閣危機管理監に防衛省出身者を初めて起用し、危機管理の要となる国家危機管理室を設置した。肥大化していた内閣官房や内閣府の会議体を整理し、職員の「併任」を減らすことで、一人一人が働きやすい環境を作り出した。

 政策面では、クマ対策の連絡会議を関係閣僚会議に格上げした。中東情勢を巡る重要物資の安定供給については、流通の目詰まりなどにきめ細かく対応できるよう赤沢経済産業相に担当大臣の発令を行うよう首相に意見具申した。

――首相の印象的な政治決断は何だったか。

 究極の政治決断は衆院解散・総選挙だったと思う。衆参両院で少数与党だった昨年の臨時国会で、首相はいろいろ感じたのではないだろうか。状況を変えないと、公約を実現していくために与えられた時間が足りなくなり、やらなければいけない国民との約束を実行できなくなる、間に合わなくなると考えられたのかもしれない。

――「首相官邸主導」を強化していく考えはあるか。

 首相官邸主導が理想とは思っていない。自民党と維新による「強い与党」があることが、結果を出せる政権をつくる第一歩だ。政府・与党が一体となってやっていく。そのためにも連立合意書に掲げられた政策を一つ一つ実現していく。

――歴代の官房長官と比べた自身のカラーは。

 首相が掲げる政策は国の根幹に関わるものが多い。そのうち皇室典範改正やインテリジェンス(情報の収集、分析)機能強化などを内閣官房が担当し、役割が非常に大きくなっている。目標とする官房長官は菅義偉官房長官だと申し上げてきた。長期にわたった安倍政権は菅長官の存在があってこそだ。閣僚は代わっても安倍晋三元首相は菅氏を官房長官として起用し続けた。私も高市政権の「屋台骨」になっていければと思っている。(聞き手・堀和彦)

 高市内閣は内政、外交の課題にどのように向き合い、対応していこうとしているのか。政権のキーマンや有識者のインタビューを随時掲載します。