スワイプ型は、位置情報や趣味をもとに気軽な出会いを探せる点が特徴。一方、検索型は、結婚や長期的な交際を見据えた相手探しに適しています。

かつてはマッチングアプリの利用を周囲に隠す人も多かったですが、現在では婚約者を親に紹介する際に「アプリで出会った」と伝えることも珍しくありません。友人同士で使い勝手を共有する機会も増え、ユーザーの目は一段と厳しくなっています。

なお、交際相手が見つかるまでの平均利用期間は約4〜5カ月で、これは大きくは変わっていません。一般的に、年齢が若いほど短期間で交際に至りやすく、年齢が上がるほど時間がかかる傾向があります。

かつて「若者向け」のイメージが強かったマッチングアプリですが、現在は30代・40代の利用も増加しています。過去に利用していた20代が年齢を重ね、そのまま利用を継続していることが背景にあるでしょう。

◆「結婚につながらない出会いはムダ」と考えるZ世代

1990年代から2000年代前半には、『恋のから騒ぎ』(日本テレビ系列、1994〜2011年)のように一般人の恋愛体験を扱う番組が人気を集め、合コン文化も広がっていました。恋愛経験の多さが一種のステータスとして語られる時代でもありました。

しかし現在の20代〜アラサー世代は、必ずしも多くの恋愛経験を求めていません。結婚につながらない出会いを「非効率」と捉え、真剣な交際相手を探す傾向が強まっているのです。これは日本に限らず、世界的なトレンドでもあります。

◆あの「Tinder」の会員が減ってきたワケ

例えば、「Tinder」は2012年に米国で生まれ、世界で大流行しましたが、今はユーザーが減ってきています。「Tinder」は位置情報を活用して出会えるスワイプ型のマッチングアプリで、「遊び目的、肉体関係目的の利用者が多い」というイメージを持つ人も日本では少なくありません。

運営元Match Groupの発表によると、世界での「Tinder」の有料ユーザー数は、2022年の1090万人をピークに、2023年は1037.5万人、2024年は969.6万人、2025年は877万人へと減少しています。
一方で、価値観マッチングを掲げるエニトグループの「with」は、日本での主要マッチングアプリ5社で、利用者増加率1位となっているそうです。

こうした動きは、気軽な出会いよりも、相性や真剣度を重視するユーザーが増えていることを示す一例と言えそうです。

◆20代から効率的に結婚相手を探すトレンド

この流れは、結婚相談所など、他のマッチングサービスにも表れています。日本最大級の結婚相談所ネットワーク「IBJ」では、過去5年で20代の入会者数が2倍以上に増加しているそう(『2026年IBJ成婚白書』)。かつては28〜29歳での婚活開始が一般的でしたが、現在では25歳前後から活動を始めるケースも珍しくないといいます。

今後は、アプリを含むマッチングサービスに、効率的な「結婚につながる出会い」を求める人が増えていきそうです。

<取材・文/菊乃>

【菊乃】
恋愛・婚活コンサルタント、コラムニスト。29歳まで手抜きと個性を取り違えていたダメ女。低レベルからの女磨き、婚活を綴ったブログが「分かりやすい」と人気になり独立。ご相談にくる方の約4割は一度も交際経験がない女性。著書「あなたの『そこ』がもったいない。」他4冊。Twitter:@koakumamt