咸陽市渭城区で発掘した十六国時代大型墓のM4墓から出土した陶牛と陶車。(咸陽=新華社配信)

 【新華社西安4月23日】中国陝西省考古研究院は21日、同省咸陽市で十六国時代の大型墓を発掘したと公表した。墓は規模が大きく、形状も整っており、独特の構造を持っていた。陶俑など遺物十数点も出土した。

 陝西省考古研究院は2021年3月から5月にかけ、咸陽市渭城(いじょう)区で古墓4基と陶窯1カ所を発掘。うちM4墓は十六国時代のもので、南北の長さは85メートルに上ったが、深刻な盗掘被害を受けており、出土品は17点のみだった。出土した陶俑から墓の造営年代は十六国時代後期と判明した。同時期の墓ではほとんど出土しない茶葉末釉双耳磁瓶(ちゃようまつゆうそうじじへい)も見つかった。

咸陽市渭城区で発掘した十六国時代大型墓のM4墓から出土したA型陶侍女立俑。(咸陽=新華社配信)

 M4墓では、過洞(通路)上方と前室頂部で土を削って建築物を模した装飾が計3カ所確認された。プロジェクトの責任者、同院の于春雷(う・しゅんらい)副研究員によると、前室頂部の土彫建築は木造を模した盝頂(ろくちょう=中国伝統建築の屋根の一種)型の天井で、中央には九宮格(九つの正方形の升目)の藻井(そうせい=天井装飾)が施されていた。十六国時代の墓では初の事例であり、重要な研究価値を持つ。

 専門家は、M4墓が十六国時代の高位貴族の墓であり、関中(現在の陝西省中部)地区の皇室墓の可能性が高いと推測している。

咸陽市渭城区で発掘した十六国時代大型墓のM4墓で見つかった建築物を模した装飾の立面オルソ画像。(咸陽=新華社配信)

 于氏は、藻井は中国の伝統的な天井装飾様式で、漢に起源を持ち、歴史の中で外来文化を絶えず吸収し、多くは河西地域(甘粛省北西部)の石窟寺の天井で見つかっていると説明。十六国時代の墓で発見されたことは、多くの文化が融合した当時の状況を反映していると語った。(記者/張思潔、楊一苗)

咸陽市渭城区で発掘した十六国時代大型墓のM4墓から出土した茶葉末釉双耳磁瓶。(咸陽=新華社配信)
咸陽市渭城区で発掘した十六国時代大型墓のM4墓から出土したB型陶侍女立俑。(咸陽=新華社配信)