引退した坂本花織(写真/AFLO)

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「充実した日々を過ごして。かなえたい夢があれば親を説得して、やりたいことをやりきってください」。4月7日、母校・神戸学院大学の入学式にゲストとして登場した坂本花織(26才)は、新入生たちを前に大学生活への心構えをこう説いた。3大会連続の五輪出場、4度の世界選手権制覇と輝かしい実績を残しリンクを去った女王は、この春から指導者としての道を歩み始めている。

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「引退試合となった3月の世界選手権で自己ベストを出した圧巻の滑りと五輪での涙は、多くのフィギュアスケートファンの心を打った。夏頃からは実際にレッスンを担当するそうで、所属クラブが運営する3〜7才を対象にした『バンビ』というクラスを受け持つそうです。受講の予約が殺到するのではないでしょうか」(スポーツライター)

 坂本自身は、NHK連続テレビ小説『てるてる家族』の影響でスケートを始め、以来21年間、全身全霊を捧げてきた。

「一度だけ、続ける競技を水泳かスケートかで悩んだことがあったが、スケートを選択。以来、やめたいと思ったことはないそう。いまは引退した解放感に浸っていますが、今後もアイスショーへの出演は継続する方針です。

 天真爛漫で明るく、生粋の関西人として知られる坂本さんですが、周囲に細やかに気を使うタイプ。ミラノ・コルティナ五輪では、ショートプログラムで失敗し、失意に沈む『りくりゅう』ペアを夜中の選手村で待ち受け、励ましの言葉をかけたそう。気遣いの人でもあるんです」(スケート関係者)

 そんな坂本がスケートと同様に愛してやまないのが、姉の子供たちだ。

「"おば活"と称して、甥っ子や姪っ子の写真を撮ったり、プレゼントを贈ったりしています。時には、習い事の送迎まで買って出て、お姉さんの代わりに親子スイミングスクールに参加したこともあるそうです(笑い)。五輪直前の昨年11月には、七五三の撮影にも駆けつけていました」(坂本の知人)

 2022年の北京五輪で銅メダルを手にし、翌月の世界選手権で世界の頂点へと上り詰めた坂本。その頃、彼女の家族にある変化があったという。

「実は花織さんの両親は3年ほど前に離婚しているんです。ちょうど花織さんが大学を卒業し、競技者として世界のトップに立った時期と重なります。ご両親は花織さんと同じ大学の出身で、お父さんは元警察官でお母さんは栄養士。花織さんがどんなに多忙でも学業をおろそかにしなかったのも、きつい食事制限に打ち克つことができたのも、ご家族のサポートがあったからでしょう」(別の坂本の知人)

 父親は、警察官時代にスポーツメンタルコーチの資格を取得。2020年の定年退職後は独立し、坂本を育てた経験から、《親子関係で悩む父兄へのコーチングや講演活動》を行っている。

「最近はお父さんを実家の近所でも見かけなくなっていました。以前はお父さんの職場で花織さんが一日交通安全大使を務めたり、SNSの投稿に登場したりしていたんですが……。

 お母さんはすごく控えめなかたで、メディアの前にも姿を現しませんね。ただ、花織さんのサポートには非常に熱心で、多忙な娘に代わり関係者への挨拶状なども欠かさない。神戸の実家にはいまもお母さんが住んでいますが、お父さんもそう遠くないところに拠点を構えているのだとか。花織さんとはしばらく会えていないようですが、変わらず応援しているそうです」(前出・別の坂本の知人)

 神戸市内で暮らす坂本の父に話を聞いた。

──今後の花織さんにエールはありますか。

「まあ、いつまでも彼女は私の娘なので、彼女の将来が光り輝くものになってほしいな、光り続けてほしいなと願っています」

──引退や今後についての相談は?

「特にないですね。時間ができたら、彼女はまた私に会いに来てくれるでしょうから、それを待つだけです。いまは忙しいでしょうから、こちらからアクションを起こすことは考えてないです」

──今後は花織さん次第?

「ええ、彼女次第。頼ってくるかどうか、私にはなんとも言えないのでね」

 五輪後、初めて取材に応じた坂本の父。終始穏やかな語り口には、娘への深い愛とともにどことなく寂しさがにじんでいた。

「坂本さんにも複雑な思いはあったでしょうが、そうした別離も乗り越えて、底なしに明るく振る舞っている姿もまた彼女らしい気遣いを感じます」(前出・スケート関係者)

 父の願う通り、氷上で弾ける坂本の笑顔は、いつも光り続ける。

※女性セブン2026年4月30日号