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 テレビ東京の平日午後の映画番組「午後のロードショー」(月〜金曜後1・40)が3月31日までに放送6252回に達し、「世界で最も多く映画を放送した地上波番組」としてギネス世界記録に認定された。同局が1日に都内で会見した。1996年4月1日からスタートし、この日で30周年。洋画を中心に平日はほぼ毎日放送し、吉次弘志社長は「大変光栄。今後もいろいろなタイプの映画をやって、ギネスの名に恥じないようにしていきたい」と快挙を喜んだ。

 放送される映画は超大作から低予算映画まで多岐にわたる。作品の選定は2人のプロデューサーが映画を見て合議で決める。映画見放題のサブスクリプションサービスも人気の時代だが、岡本英一郎映画部部長は「僕たちが選別することで、外れが少ないと思います」と胸を張った。最多上映作は「スリー・リバーズ」の12回。最多の登場俳優はクリント・イーストウッド(95)、女優はサンドラ・ブロック(61)だという。

 30年の歴史の中で、さまざまなアクシデントや逆境にも見舞われた。「エンド・オブ・ホワイトハウス」を放送する際に、北朝鮮がミサイルを発射。映画の内容と世相を鑑みて、作品変更を余儀なくされた。19年には視聴率の低迷により枠が縮小され、年間250本近くあった上映本数が200本を割る憂き目にも遭った。それでも原点の作品選びに力を入れてV字回復。翌20年5月6日に放送された阿部サダヲ主演「殿、利息でござる!」では、3・4%と歴代最高視聴率を記録した。

 他局の多くが同時間帯に生の情報番組を放送する中、独自路線を貫いてきた。岡本氏は「他局と同じことをしても埋没してしまう。独自性がテレ東のDNA」と胸を張った。視聴者からも「このまま独自の映画放送を続けてほしい」との声が多く寄せられている。岡本氏は「7000回、1万回と番組を続けていきたい」と次を見据える。「午後ロー」は視聴者に豊かな作品を届け続ける。

 民放各局では1960年代後半から、午後9時開始の2時間枠で映画を放送する番組が相次いで始まった。レンタルビデオが普及するまでは話題作が見られるほぼ唯一の機会で、各局が曜日ごとにすみ分けていた。

 ≪67年テレ朝「日曜洋画劇場」最古参≫最古参はテレビ朝日の「日曜洋画劇場」で1967年に開始。前年に始まった「土曜洋画劇場」を引き継ぎ、2013年3月まで放送された。TBSは「月曜ロードショー」、フジテレビは71年から金曜日の「ゴールデン洋画劇場」が03年まで続いた(81年からは土曜日)。日本テレビは72年に「水曜ロードショー」を開始し、85年からは「金曜ロードショー」に。今も唯一残る全国放送の映画番組だ。テレ東も68年から09年まで「木曜洋画劇場」を放送していた。

 各番組では解説者が作品を紹介。「日曜…」は淀川長治さん、「月曜…」は荻昌弘さん、「水曜…」は水野晴郎さん。淀川さんの「サヨナラ、サヨナラ、サヨナラ」、水野さんの「いやぁ、映画って本当にいいもんですね」のフレーズは流行語になった。