世界最大級のコンサルで働き、OECDに転職した超優秀な日本人女性…日本で「英語」を習得するために「1人でいるとき」にやっていたこと【頭の良い人がやっている“英語”学習の工夫】
ビジネスで母国語以外を操る人というと、留学経験が豊富だったり、帰国子女だったりと、もともとの環境に恵まれているイメージを持ってしまいがち。しかし、元マッキンゼー・パリ、現OECD職員の星歩氏は特別な勉強法ではなく、「習慣化」の力で語学を身につけたといいます。世界企業の第一線で働く同氏は、日々の生活のなかでどのような工夫を重ね、仕事で不自由なく使えるレベルの言語力を獲得したのでしょうか。『世界基準の仕事術』(大和出版)より、筆者の実体験をみていきます。
「毎日1%の改善」が人生を好転させる
私の人生に影響を与えた本の1冊に、『ジェームズ・クリアー式 複利で伸びる1つの習慣』(ジェームズ・クリアー(著)、牛原眞弓(翻訳)、パンローリング株式会社)があります。
この本の核心となるメッセージは、「小さな行動の積み重ねが、人生を劇的に変える」というものです。ポイントは「意志の力」ではなく「仕組み」に焦点を当てること。そこには「毎日1%の改善」を続けることで、時間の経過とともにその効果は複利のように大きく膨らみ、良い習慣が人生を好転させる一方、悪い習慣は逆の方向に複利的に働くと説明されています。
その差は、最初はほんのわずか。しかし、年月が経つほど、目に見えて大きくなります。
通勤、飲み会、考え事まで…英語を身につけるためにした「習慣化」
習慣化による変化は計り知れないものがあります。私は英語もフランス語も、留学や特別な勉強法ではなく、習慣化の力で身につけました。
基本的に、言語は使えば使うほどうまくなるものです。日本に住んでいるとなかなか英語に触れる機会を増やすのは難しいかもしれませんが、私は日常生活で英語を読む、聞く、話す、書く機会を徹底的に増やし、それを習慣化しました。
私が日本にいたとき、英語を習得するために毎日していたことは、毎朝起きて朝ごはんを食べるときにフィナンシャル・タイムズの記事を読み、その後シャワー、メイクをしているときはポッドキャストで英語の音声を聞く。通勤時は、英語のユーチューブ動画を見る、帰宅後夕食時には、海外ドラマや洋画を英語字幕で視聴していました。
その他、外国人の友達をつくり、チャットで英語を書く、飲み会で英語を話す機会を積極的に増やしました。
1人でいるときや考え事をしているとき、英語で物事を考える習慣を身につけることで、英語に触れる機会を増やし、英語の上達をさらに促進させることができます。
帰りの電車で、「今日の夜は何を食べようかな」と自問する。「そうだ、トマトとパスタがあったはずだ」「それじゃあ、ミートソースパスタでもつくるか」と答える。これを全部英語に置き換えるのです。
当時、いつでもどこでも1人でいるとき、英語で考えるようにしていました。英語での単語や表現が思いつかないときは、すぐにスマートフォンを取り出し、Google翻訳でも何でも良いので、日本語から翻訳して英単語、英語表現を学び、アプリ上でメモしておきました。
“生活の一部”にした習慣はいつの間にか「成果」になる
フランスに移住してからは、同じ方法をフランス語に置き換えました。結果、英語・フランス語共に、読む、聞く、話す、書くすべてにおいて仕事で不自由なく使えるレベルにまで上達しています。
習慣化は自分の日常の中に埋め込むことだと思います。忙しい毎日の中で、目標達成のための行動を入れ込むことができないか、徹底的に分析するのです。
朝ごはんの時間、シャワーの時間、通勤の時間、昼休みの時間、仕事後の時間、就寝前の時間、自分が今、何をしているのか、洗い出し、そこに自分の目標達成のための行動に入れ替える、または入れ込むのです。
そして、それを毎日必ず続けること、それができれば、自然に考えなくてもできるようになっていると思います。
最初の1日は何も変わらないと思います。1週間後も、ほとんど変化は感じないかもしれません。しかし、3か月、半年、1年と続けたとき、結果は見違えるものになっているはずです。
星 歩
元マッキンゼーパリ・現OECD職員
