NIKE「ACG」がパフォーマンスアウトドアブランドとして再始動。アスリートが推す3つのプロダクト
NIKEのアウトドアパフォーマンスブランドである「ACG(All Conditions Gear)」が刷新を発表した。これまでトレイルランニングシリーズとして展開されてきた「ナイキ トレイル」はACGへ移行。さらにACGのアスリート集団「All Conditions Racing Department」に、日本人トレイルランナーの甲斐大貴選手と郄村貴子選手が新たに加入した。
ナイキジャパンで行われたインタビューセッションにお邪魔し、ACGがいまトレイルランニングにどう向き合おうとしているのか、そして2人が感じている手応えを聞いた。
NIKE「ACG(オール・コンディションズ・ギア)」の歴史
ACGは、NIKEのアウトドアブランドとして長い歴史を持つラインだ。ルーツは1980年代初頭の軽量ハイキングシューズにさかのぼり、1989年に「All Conditions Gear」という名前で正式なカテゴリーとしてスタートした。
名前の通り「あらゆる環境に対応するギア」を掲げ、トレイルや山岳など過酷なフィールドに対応する機能性と、街でも映える独自のデザイン性を両立してきた。今回のブランド刷新は、そのACGが改めてアウトドアパフォーマンスへコミットする動きでもある。
ACGの誕生ストーリーについては、NIKEが公開している「ACGの誕生:レガシーが生まれた山頂」でも詳しく紹介されている。またACGオフィシャルサイトも今回の刷新に合わせて更新されている。
オール コンディションズ レーシング デパートメントの新メンバー
今回の刷新で注目されているのが、ACGのアスリートチーム「All Conditions Racing Department」だ。自然のなかでスピードを追求するエリートトレイルランナーが集まり、レースだけでなくプロダクト開発にも関わる。
既存の22名に加え、今シーズンは6名が新加入。そのなかに、日本人として甲斐大貴選手と郄村貴子選手が名を連ねた。
甲斐選手はロードの走力を武器に世界最高峰の100マイルレース「ウェスタンステイツ・エンデュランスラン」でトップ10入りした実力者。一方、郄村選手は医師としての専門性とトップランナーとしての実績を併せ持つ異色の存在で、2016年、日本最高峰レース「日本山岳耐久レース(ハセツネCUP)」での初優勝から、2023年まで大会記録更新を含む5連覇を達成した、日本のトレイルシーンを代表するアスリートのひとりだ。
そんな2人が高く評価していたのが、ACGの新しいフットウェアとアパレルだった。
ナイキ ACG ウルトラフライ
ACGのフラッグシップモデルが「ナイキ ACG ウルトラフライ」(税込36,080円)だ。約3万マイル(約4万8000km)を超えるテストを経て開発されたトレイルのシューズで、ACGのアウトドア知見とNIKEのランニング技術が融合している。
ミッドソールにはNIKEでもっとも軽量で反発性の高いズームXフォームを採用。さらにカーボンファイバー製フライプレートとVibram LITEBASEアウトソールを組み合わせ、推進力と安定性、グリップ力を高いレベルで両立した。
プレート構造は前モデルより柔軟性を高め、前足部を左右に分割した新構造によって岩場や木の根の多い不整地でもしなやかに対応する。
インタビューで甲斐選手と郄村選手はそれぞれ走りやすさを評価している。
「ロードからトレイルに入ったときでもスピードを出しやすい」(甲斐選手)
「上りやフラットでは本当に抜群に良いシューズ」(郄村選手)
ナイキ ACG ペガサス トレイル
もうひとつの注目モデルが「ナイキ ACG ペガサス トレイル」(税込17,930円)。こちらはACGトレイルラインのなかでもっとも汎用性に優れたモデルとして設計されている。
ロードランニングの定番モデル「ナイキ ペガサス」の走りをベースに、トレイル向けの機能を融合。トレイルだけでなく、砂利道や舗装路など混合路面でも走れる万能性が特徴だ。
新開発のオールテレインコンパウンド2.0アウトソールは濡れた路面でも高いグリップ力を発揮。さらに通気性と速乾性に優れたメッシュアッパーが、さまざまな環境でも快適な履き心地を保つ。
郄村選手は、とくに下りでの安定感を評価していた。
下りの感覚がすごく悪い状態が2年ぐらい続いていたんですけど、ペガサス トレイルを履いて走ったら一発で戻ったくらい走りやすいんです。(郄村選手)
Nike Radical AirFlow
2人がそろって印象に残ったアイテムとして挙げたのが「Nike Radical AirFlow」。
これは、レース中の暑さ対策を目的に開発された長袖のトップスで、全面に配置された空気孔と独自素材によって、汗の蒸発を促し、肌に向かう空気の流れを加速させるというかなり攻めた設計。NIKEのテストでは、一般的なDri-FITベースの軽量ウェアと比べて、吸収・保持する汗の量が少なく、通気性や蒸発効率でも優位性が確認されたという。
甲斐選手は、朝は5度前後、日中は40度近くまで上がるようなレース環境でも、この長袖が「風を感じて涼しいのに、保温もされる」と語った。郄村選手も、朝の冷え込みから暑い日中までをまたぐレースで、レイヤリングのしやすさと快適性を実感していた。
ACGのトレイルラインには、先に紹介した「ナイキ ACG ウルトラフライ」(2月2日発売)、「ナイキ ACG ペガサス トレイル」(4月16日発売)に続き、「ナイキ ACG ゼガマ」(写真上、税込27,060円)が2026年夏に発売予定だ。
「ナイキ ACG ゼガマ」は、オール コンディションズ ランニング フットウェアラインアップのなかでももっともタフなモデル。ウルトラマラソンや過酷な山岳環境を想定して設計された、ACGトレイルラインの中核となる一足。
トレイルという新しいフィールドで「ACG」はどんな展開を見せてくれるのか。今後の動きに注目したい。
Source: NIKE
