高市首相はなぜ“物議答弁”を繰り返すのか…「私に恥をかかせるな」「中小企業のオヤジ、社長みたい」「壁を取っ払うのがお好きな御党」 歴史的圧勝で「全能感が透けて見える」と識者
高市早苗首相の国会における答弁や発言が物議を醸している。SNSでは批判の声も決して少なくない。まず2月27日の衆議院予算委員会ではアメリカと交渉を続けている赤沢亮正経済産業相に「『私に恥をかかせるな』と言ったよね」と迫る場面があった。高市首相が当選した自民党議員にカタログギフトを配った問題では、「昭和の中小企業のオヤジ、社長みたいなところがまだ私にはある」と釈明した。(全2回の第1回)
***
【写真を見る】「激ヤセ」が心配される高市首相 現在と比較すると「まるで別人」
3月3日の衆院予算委員会では国民民主党の議員から質問されると「壁を取っ払うのがお好きな御党に巻き込まれながら」と発言した。揶揄と受け止められても仕方のない内容だろう。

玉木雄一郎代表は自身のXに「高市首相は一緒に『壁を取っ払う側』の仲間だと思っていたが、すっかり『壁を守る側』になられたのか」と不満をあらわにした。
政治アナリストの伊藤惇夫氏は「まず赤沢氏に対する『恥をかかせるな』の発言ですが、普通に考えれば『そんなことを口にするなんて高市さん、あなたは何様ですか?』と呆れられても仕方がないでしょう」と言う。
「ネット上では『パワハラではないのか?』という指摘も目立ちました。『中小企業のオヤジ社長』発言にしても、実際に中小企業を経営している男性が聞いたら、どう感じただろうかと思います。『一緒にしてほしくない』とか『私は社員に総額1000万円のプレゼントなんて贈れません』といった嫌味を言いたくなった社長さんもいたのではないでしょうか。国民民主党をからかうような発言も含め、本当は高市さんだって口にして何の得もない発言だと分かっているに違いありません。しかし、それでも言ってしまったわけです」
「首相の三大欲望」
伊藤氏は理由の一つとして衆院選での大勝を挙げる。2月の衆院選で自民党は追加公認を含めて316議席を獲得した。これは自民党の結党以来、単独政党としては戦後最多の議席数になる。高市首相は自民党総裁として党の歴史に名を刻んだと言える。
「政治の世界には『総理大臣の三大欲望』というものがあります。一つ目は『一日でも長く首相の座に就く』、二つ目は『解散総選挙で大勝する』、三つ目は『歴史に名を残す』です。高市さんは二つ目の欲望を現実のものとしました。実際のところ、舞い上がるなと言っても無理でしょう。舞い上がっているように見えますし、全能感とか万能感が全身に満ちている印象も受けます。高市さんの答弁や発言からは、そうした精神状態が透けて見えていると思います」
ところが、である。あくまでも舞い上がっているのは「高市さんの半分だけ」だと伊藤氏は指摘する。
では、もう一つの「高市さんの半分」は何を考え、どんな狙いで問題答弁を繰り返しているのか?
第2回【高市首相「私に恥をかかせるな」と、安倍元首相「辻本さんより人はいい」の“決定的な違い”…識者は「高市さんの場合は皮肉やジョークがシャレになっていない」と指摘】では、高市首相が師と仰ぐ安倍晋三氏が首相だった時の国会答弁を振り返り、二人の“人間性”の違いに迫る──。
デイリー新潮編集部
