2025年開店の新店醤油ラーメン6選 50歳からの一押しラーメン
丼から立ち上る湯気にのって香りが鼻孔をくすぐる。まずはレンゲでスープをひと口。「はぁ、旨い」。余韻を感じながら、麺を啜る。「うーん、これこれ」。歳を重ねるにつれて、ラーメンの楽しみ方が変わった気がする。あっさりしたスープに、細めの麺。食べた瞬間の感動はもちろん、お腹と心が満たされてもなお口の中に残る心地の良い余韻が胸を打ち「また食べたい」と思わせる。それが50歳を超えても気にせず食べられる一杯ではないでしょうか。今回は50オーバーの諸氏に刺さる新店の醤油ラーメンをご紹介。もちろん、若き人にも絶品な一杯となっています。
【’25年4月12日OPEN】醤油のキレと澄んだ豚骨の旨みがじんわり奥深い!『まるあ中華そば』@戸田
キレのある醤油の香りが立つ。まずはレンゲでスープをひと口。半濁のスープはコクありまろやかで、うーん、旨みが深い。うめえな。こうなると箸がどんどん進む。
関東初上陸という“車庫前系”和歌山ラーメンである。濃厚白濁の豚骨醤油が特徴とされる“井出系”がポピュラーだが、和歌山ラーメン始まりの屋台の味と言われ、黒く澄んだスープが特徴だ。
中華そば930円

『まるあ中華そば』中華そば 930円 「令和の時代にも和歌山ラーメンの味を伝えていきたい」と、昔ながらの製法で作る
店主の阪上さんは和歌山の出身で、井出系だけでなく、こちらの魅力も知ってもらいたいと研究を重ねた一杯。麺はなめらかで少し柔らかめの細ストレート。これでずずずっとスープをリフトするのがたまらんのだな。
スープに使われるのは豚のゲンコツで、火加減に気を使って乳化はさせず、継ぎ足しで熟成感を出すのが深みのある味わいの秘密だ。ご当地醤油を使うカエシも効いている。ああ、和歌山に行きたくなるぞ!

『まるあ中華そば』店主 阪上晴郎さん
店主:阪上晴郎さん「継ぎ足しながら熟成させるスープが決め手です」

『まるあ中華そば』
[店名]『まるあ中華そば』
[住所]埼玉県戸田市新曽199-1ConecToda
[電話]なし
[営業時間]11時半〜14時45分、18時〜20時45分
[休日]月
[交通]JR埼京線戸田駅東口から徒歩3分
【’25年6月9日OPEN】煮干しスープとチャーハンの無限ループへようこそ『新潟ラーメン なみ福 浅草店』@浅草
丼に湛えられたスープのあまりの美しさに、「チャーハンセット」への罪悪感は吹き飛んだ。丼の底まで透けて見える黄金色のスープは、沸かさないよう丁寧に炊いた一番ダシの賜物で、こんなにクリアなのに、飲めばノスタルジックな煮干しの波が押し寄せる。
ラーメンチャーハンセット1350円

『新潟ラーメン なみ福 浅草店』ラーメンチャーハンセット 1350円 今はなき、新潟の名店の味を継承
その香りを持ち上げるように、するするっと口へすべり込むしなやかな細麺。タレの染みたとろけるチャーシューやサクサクのメンマもまた、エグみのない煮干しスープにそっと寄り添う。
お供のチャーハンは、醤油の香りがふわりと立つやさしい味付け。ぱらりとした仕上がりで、スープとの無限ループにまんまとハマってしまう。
これは、一番人気の「チャーハンセット」にして大正解。食べ終える頃には、ただ幸せな余韻だけが心を満たしていた。

『新潟ラーメン なみ福 浅草店』
[店名]『新潟ラーメン なみ福 浅草店』
[住所]東京都台東区浅草1-6-4
[電話]なし
[営業時間]11時〜15時(14時半LO)
[休日]金
[交通]地下鉄浅草線ほか浅草駅3番出口から徒歩2分
【’25年9月25日OPEN】計算と揺らぎが生み出す、鶏水ラーメンの傑作『ROCK’N THREE(ロックンスリー)』@新横浜
久しぶりに会った初恋の人は、昔よりもキレイになっていた。
店主・嶋崎さん(※崎の漢字は本来、たつさき)が手掛ける2号ラーメンを食べたのはもう14、5年前、『ロックンロールワン』時代のこと。鶏の深い旨み、エッジの効いた醤油スープ……研ぎ澄まされた旨さに感動したことを今も覚えている。
地鶏醤油1500円

『ROCK’N THREE(ロックンスリー)』地鶏醤油 1500円 麺には美瑛産の「春よ恋」と国産「はるゆたか」の2種の小麦を使用
そして横浜での彼の一杯は洗練さと丸みを感じさせる奥深い味わいになっていた。以前は5〜6種類だった醤油が今や非加熱の生揚げ醤油を主体に、発酵や熟成年数の異なる13種へ。時間の層を重ね、香りと余韻がより豊かに広がる構成へと進化。
スープは比内地鶏を中心に地頭鶏、さつま地鶏など複数を使い、しかもその日の状態などから使用する割合を変える一期一会の味。計算と揺らぎが生み出す珠玉の旨さで、昔よりもずっと胃と心を射抜かれた。

『ROCK’N THREE(ロックンスリー)』店主 嶋崎順一さん
店主:嶋崎順一さん「地鶏塩、地豚塩はインスタで情報を発信しています」

『ROCK’N THREE(ロックンスリー)』
[店名]『ROCK’N THREE(ロックンスリー)』
[住所]神奈川県横浜市港北区新横浜2-14-21新横浜ラーメン博物館地下1階
[電話]045-471-0503
[営業時間]11時〜21時※土・日は10時半〜
[休日]年末年始
[交通]JR横浜線ほか新横浜駅10番出口から徒歩2分
【’25年7月22日OPEN】圧倒的なコク、貝の旨みが押し寄せる『麺亭 英(はなぶさ)』@大泉学園
実に、緻密に作られた一杯だ。レンゲが置かれた場所には、吊るし焼き豚の燻香をまとった油が忍ばせてある。驚きから、間髪を入れずに広がる地鶏の芳香、そこから追い上げる貝の旨み。レンゲを口に運ぶ度に力強さは増し、最初に抱いた期待はますます大きくなっていく。
特製醤油らあめん2000円

旨みが押し寄せる『麺亭 英(はなぶさ)』特製醤油らあめん 2000円 なめらかな啜り心地で、パツンと歯切れのよい自家製麺。極薄のワンタンはちゅるんと魅惑的な食感
メインの素材は、浅野養鶏場から届く東京シャモ、国産アサリ&シジミとシンプル。ただし、圧力寸胴で炊くことでポテンシャルを極限まで引き出している。特にシジミの殻からは、圧力によってほのかな苦味や渋み、甲殻類のような風味がしみ出るそうで、これがスープに個性を刻む。
濾した貝スープには新たな貝を加えて“追い貝”。こうした技の積み重ねが、食べる者に次のひと口を渇望させる。もっと、もっと。気づけば丼は空っぽになっていた。

旨みが押し寄せる『麺亭 英(はなぶさ)』店主 土屋一平さん
店主:土屋一平さん「自家製麺のおいしさにも自信があります」

旨みが押し寄せる『麺亭 英(はなぶさ)』
[店名]『麺亭 英(はなぶさ)』
[住所]東京都練馬区東大泉2-9-18大泉源第2ビル108
[電話]なし
[営業時間]11時〜15時、18時〜20時
[休日]木
[交通]西武池袋線大泉学園駅北口から徒歩12分
【’25年7月28日OPEN】口の中で躍動するぷりっぷりの平打ちちぢれ麺『会津喜多方RAMEN二代目 いわいや』@乃木坂
店主は、会津若松で半世紀近く続く繁盛店『めでたいや』の二代目。「自慢の味を東京に届けたい」と、乃木坂の路地に『いわいや』を開いた。
基本は、鶏をベースに煮干しや節類、ホタテの旨みを重ねる父の味を継承しつつも、スープも塩味も強めに仕立てて東京用にカスタマイズ。食材も、会津の地鶏や地元蔵の醤油を使うなど、より“会津色”を押し出している。
チャーシューメン1280円

『会津喜多方RAMEN二代目 いわいや』チャーシューメン 1280円 とろける脂と肉の食感のバランスが秀逸な豚バラチャーシューが7枚ものる
もちもち、ぷるんとした食感の平打ちちぢれ麺も福島の製麺所から取り寄せた特注麺。つるつるっと軽快なすすり心地ながら、口の中で暴れ回るちぢれ具合も現地仕様だ。
会津産の米に甘めのソースカツをのせた「ソースカツ丼」や柔らかな「馬刺し」もまた、故郷の名物。店内には地元局のラジオ放送がかかり、まるで会津を訪れているような錯覚に陥る。

『会津喜多方RAMEN二代目 いわいや』店長 小椋龍馬さん
店長:小椋龍馬さん「日本一おいしい会津の馬刺しも用意しています」

『会津喜多方RAMEN二代目 いわいや』
[店名]『会津喜多方RAMEN二代目 いわいや』
[住所]東京都港区赤坂7-5-33ベルバン赤坂B104
[電話]03-6681-3068
[営業時間]11時〜15時(14時半LO)、17時〜22時(21時20分LO)※スープがなくなり次第終了
[休日]月(祝の場合は翌休)
[交通]地下鉄千代田線乃木坂駅1番出口から徒歩7分
【’25年11月10日OPEN】長岡生姜醤油と燕三条系のいいとこどり『ハレ&ケ(はれとけ)』@市ヶ谷
新潟の豊かなラーメン文化を広めたい――。そんな思いから『ハレ&ケ』のふたつのラーメンは考案された。
「長岡生姜醤油らーめん」は、鶏豚スープにおろしショウガを加えたご当地ラーメンで、刻み玉ねぎや背脂、岩海苔をトッピングする「燕三条背脂ラーメン」のエッセンスを掛け合わせている。背脂の甘みとショウガの風味がよく合い、見た目に反してするりといける。
長岡生姜醤油ラーメン980円+ハレのセット500円(特製魯肉飯+300円)

『ハレ&ケ(はれとけ)』長岡生姜醤油ラーメン 980円+ハレのセット 500円(特製魯肉飯+300円) 旬の小鉢が3種付いたご馳走セット。魯肉飯は特製のタレで煮て八角などで味を調えたチャーシューの角切りがのる
花椒の痺れを効かせた「カレー麻婆麺」は、新潟の新勢力「麻婆麺」と「三条カレーラーメン」のハイブリッド。つるんとした豆腐と粗めの豚挽き肉が全餡でとじてあり、エスニックな香りが駆け抜ける。
あれこれある新潟産の日本酒とも相性がよさそう。夜限定の一品料理を脇に添えれば、さらに贅沢。日常の一杯がハレの日のご馳走に変わる。

『ハレ&ケ(はれとけ)』店長 脇川祥生さん
店長:脇川祥生さん「新潟の酒に合うつまみ類も充実しています」

『ハレ&ケ(はれとけ)』
[店名]『ハレ&ケ(はれとけ)』
[住所]東京都千代田区九段南3-5-5
[電話]03-6261-5077
[営業時間]11時〜15時、17時〜23時、土・日・祝:11時〜23時
[休日]無休
[交通]都営新宿線ほか市ヶ谷駅A3出口から徒歩6分
撮影/大西陽(まるあ、なみ福、いわいや)、西崎進也(ROCK’N THREE、英)、小島昇(ハレ&ケ)、取材/池田一郎(まるあ)、松井さおり(なみ福、英、いわいや、ハレ&ケ)、編集部(ROCK’N THREE)
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