ハイブリッド車に乗り換えれば「燃費が2倍になる」とディーラーに勧められましたが、本当に節約なるのか心配です。現在のガソリン車の燃費が「リッター12km」ですが、乗り換え費用まで含めて本当に“お得”でしょうか?

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燃費が2倍と聞くと魅力的ですが、節約になるかは燃費だけで決まりません。年間の走行距離、ガソリン価格、そして乗り換えにかかる差額で損益が分かれます。さらに、カタログ燃費は運転や条件で変わるため、実際の改善幅は人によって上下します。考え方を数字で整理します。

まずは燃料代の差を計算し、次に車両価格差を割って回収年数を出す

前提を置きます。今の実燃費が12km/Lで、ハイブリッドで24km/Lまで伸びると仮定します。
年間走行距離を1万2,000kmとすると、
ガソリン車の年間消費 = 12,000 ÷ 12 = 1,000L
ハイブリッドの年間消費 = 12,000 ÷ 24 = 500L
差は500Lです。
ガソリン価格を全国平均156.7円/Lとすると、年間節約額は
500L × 156.7円 ≒ 78,350円
が目安になります。
次に、乗り換えで増える負担を見ます。
たとえば、同クラス比較で車両価格差が50万円なら、
50万円 ÷ 78,350円 ≒ 約6.4年
価格差が100万円なら約12.8年です。
この年数より長く乗る見込みがあるなら、燃料代だけで見ても節約に近づきます。短期間で乗り換える予定なら、お得になりにくいです。

燃費が2倍にならないこともある。カタログと実燃費はズレる前提で考える

カタログ燃費は試験法に基づく値で、実際の運転条件で変わる旨を付記することなどが定められています。国土交通省の資料でも、燃費表示が義務付けられている一方で、運転方法等に応じて異なる旨の付記があることが説明されています。
つまり、ディーラーの2倍という話は、条件が合えば近づく一方、渋滞が多い、短距離が多い、冬に暖房を強く使うなどで差が縮むこともあります。購入前に、実際の利用環境に近いユーザーの実燃費情報も確認すると、期待と現実の差が小さくなります。

乗り換え費用には下取りや諸費用も入れる。節約額は過大に見積もらない

回収年数を出すときは、車両価格差だけでなく、登録諸費用、残債、任意保険の変化なども現実には絡みます。一方で、下取りが高くなるなら差額は縮みます。
また、燃料代の節約はガソリン価格で動きます。高い時期は回収が早く、安い時期は遅くなります。固定の正解はないので、今の価格で目安を作り、価格が上下しても家計が苦しくならないかで判断するのが安全です。

まとめ 年間走行距離が多く、価格差を回収できる年数で乗るならお得に近づく

燃費が2倍になれば燃料代は大きく下がりますが、節約になるかは年間走行距離と車両価格差で決まります。まず燃料代差を計算し、その額で価格差を割って回収年数を出すと判断が楽になります。カタログ燃費と実燃費はズレる前提なので、改善幅は控えめに見積もり、長く乗る予定があるかを軸に決めると後悔しにくいです。
 

出典

燃料油価格激変緩和対策事業 ガソリン全国平均価格の推移
国土交通省 燃費の表示方法の現状等について
執筆者:FINANCIAL FIELD編集部
ファイナンシャルプランナー