「ベーシック」でも驚くほど速い ロールス級の高速巡航を覆す身のこなし 4代目 ベントレー・コンチネンタルGT(2)
バックミラーへ映る物体が見る見る遠ざかる
最新のベントレー・コンチネンタルGTは、デフォルトがEVモード。ドロドロと唸るV8サウンドへ包まれての発進は、昔のものとなった。アウディ由来の気筒休止機能も、暫くは出番がない。
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プラグイン・ハイブリッドで、駆動用バッテリーの容量は22.0kWh。車重は2384kgもあるが、最長80kmを電気だけで走れると主張される。コンフォート・モードかベントレー・モードを選んでいれば、可能な限りガソリンは燃やされない。

ベントレー・コンチネンタルGT(欧州仕様)
しかし、右足で軽くパワートレインを刺激すれば、V8ツインターボが始動。即座に最適なギアが選ばれ、バックミラーへ映る物体が見る見る遠ざかっていく。チタン製エグゾーストが組まれるベンテイガ・スピードのような、心を震わせる響きは放たないが。
ここに駆動用モーターのトルクが加わり、車重から想像できないほど速度上昇は鋭い。6.0L W12エンジンを載せた3代目より140kg重いことを、感じさせないほど。
ロールス級の高速巡航を覆す身のこなし
車重の影響か、操縦性には若干のリモート感が伴う。トラクションは計り知れないほど確かで、コーナリングは極めて安定。ステアリングの反応も正確ながら、アストン マーティンDB12の敏捷性が、一層鋭利に思えるかもしれない。
コンチネンタルGTは、プラットフォームを中心とするシャシー技術の多くを、ポルシェ・パナメーラと共有する。躍動感を、大幅に高められる可能性はある。

ベントレー・コンチネンタルGT(欧州仕様)
とはいえ、乗り比べれば、という話。グリップ力は揺るぎなく、姿勢制御には無駄が一切ない。ロールス・ロイス・ゴースト級の高速巡航を叶えたクーペでありながら、それを覆すように機敏な身のこなしを披露してみせる。
気になったのが、ブレーキ。回生ブレーキが介在する影響で、ブレーキペダルの感触にはソリッド感が足りていない。伝統的にダイレクトだった、ベントレーにそぐわない。
低速域で残る細かな揺れ 価格は3代目から上昇
EVモード時の車内は、アスファルトが平滑なら本当に静か。表面が傷んだ区間では、タイヤの転がり音が目立ってしまうほど。
乗り心地は、当然のように快適。特に長い周期の揺れは、ほぼ伴わない。しかし、低速域での細かな揺れが僅かに残る。エアサスペンションをアシストできるよう、通常サイズの21インチ・ホイールを維持するのが、賢い選択に思える。

ベントレー・コンチネンタルGT(欧州仕様)
果たして、エントリー仕様のコンチネンタルGTのお値段は、英国では20万2400ポンド(約4250万円)から。2019年には、V8エンジンを積んだ3代目を15ポンド以下で購入できたから、明らかに上昇したことは否めない。
コンチネンタルGT スピードと同じ総合782psで、オーナーのセンスを存分に展開できるのが、最上級のマリナー仕様。27万5000ポンド(約5775万円)は必要になる。
「ベーシック」とはかけ離れた水準
総合680psのV8プラグイン・ハイブリッドを獲得した、コンチネンタルGT。3代目より速く、電気だけで最長80km走れ、より能力の幅を広げたことは間違いない。殆どのオーナーは、ガソリンを燃やさずに日常的な移動を賄えるはず。
長距離旅行や山脈越えでは、4.0L V8ツインターボが威力を発揮。駆動用バッテリーも充分大きく、モーターが即時的にトルクを補完し、レスポンスへ舌を巻く。キャビンの仕立ても最高峰。その動的能力や豪奢さは、「ベーシック」とかけ離れた水準にある。

ベントレー・コンチネンタルGT(欧州仕様)
◯:ベーシックな仕様でも驚くほど速い 高級感を高めるEVモードの走り クラス最高のインテリア
△:先代から大幅に上昇した価格 駆動用バッテリーが容量を削る荷室 乗り心地や一体感へ影響を及ぼす車重
ベントレー・コンチネンタルGT(欧州仕様)のスペック
英国価格:20万2400ポンド(約4250万円)
全長:4850mm
全幅:1966mm
全高:1405mm
最高速度:270km/h
0-100km/h加速:3.5秒
燃費:−km/L
CO2排出量:−g/km
車両重量:2384kg
パワートレイン:V型8気筒3996cc ツインターボチャージャー+永久磁石同期モーター
使用燃料:ガソリン
最高出力:680ps(システム総合)
最大トルク:94.6kg-m(システム総合)
ギアボックス:8速デュアルクラッチ・オートマティック/四輪駆動

ベントレー・コンチネンタルGT(欧州仕様)
