ESSEonlineに掲載された記事のなかから、2月に読みたいベストヒット記事をピックアップ!

女優・川上麻衣子さんの暮らしのエッセー。 一般社団法人「ねこと今日」の理事長を務め、愛猫家としても知られる川上さんが、猫のこと、50代の暮らしのこと、食のこと、出生地でありその後も定期的に訪れるスウェーデンのことなどを写真と文章でつづります。今回は、還暦まであと1年という節目を迎え、グレーヘアの最新状況や高血圧との向き合い方、そして日々の生活習慣への気づきについて語ります。

※ 記事の初出は2025年2月。年齢を含め内容は執筆時の状況です。

還暦まであと1年弱。どう生きようか、59歳!

2月の誕生を経て、いよいよ還暦まで1年をきり、カウントダウンが始まりました。23年の晩秋に白髪染めをやめて挑戦しているグレーヘアは、順調に「白」が主張をしてきています。タイミングよく、ドラマの撮影で46歳から80代の老け役を演じることとなり、初の自前の白髪を披露することができそうです。

●グレーへアは、分け目を変えて印象の違いを楽しむ

じつは白髪への変換対策として、現在は髪の分け目を変えることで印象の違いを楽しんでいます。普段は左側の分け目なので、トップのみをマニュキュアで黒くしているのですが、その分け目を右側に変えるとガラリと印象が変わるほど「白」が増えています。

自分の目も段々と白い髪に慣れてきたように思います。1年後の自分は果たしてどうなっているか楽しみです。

体の変化と高血圧問題

さてさて、体に起きる変化は決して髪の毛だけにとどまらず、さまざまな部分に数値として現れるようです。私の場合、代々と遺伝してきている高血圧問題が、この冬にはままならない所まできてしまいました。

20代の頃は母や祖母が毎朝測る血圧計の数値に漠然と、いずれは私もこの仲間入りをするのかしら…と思いながらもどこか他人事でした。

なにしろ当時の私の血圧は上が100にいかないことの方が多い低血圧だったからです。それでもたまに訪れる内科の診察で聴診器を胸にあてた先生からは「いずれは完全に高血圧になる音だね…」と言われたことが、まさしく現実となっています。

健康には自信があったけれど…

まだ昭和だった幼少期、母に「体調が悪い」と伝えることは非常に勇気のいることだった記憶です。運悪く流行の風邪にうつり発熱などした際には、自己管理の悪さと気合が抜けているせいだとひどく叱られたものです。そして兎にも角にも「寝ていなさい!!」と喝を入れられ、結果数日(割とすぐに?)で復活するような子ども時代でした。

その後も大きな病気をすることなく大人になり、それほどの健康な体に産んでくれたことに感謝する一方、高血圧はしっかりと遺伝してしまいました。なんとなく、還暦になったら薬を飲まなくてはならないのだろうな、と覚悟をしていましたが先日、主治医の先生からも前倒しして、早めに始めた方がよいのではないかと、言われたところです。

加えて、舞台公演の仕事も待ち構えています。ただでさえ高めの血圧は舞台公演が始まるとさらに上昇します。本番前の緊張は、しっかりと数値に表れることをこの数年の血圧表からもしっかりと読み取れています。

「塩分チェック」ノートで健康管理をスタート

そんなこんなで、いよいよ決断のときが来たわけですが、主治医の先生に現状を伝えるために、血圧と食事の記録をつけることにしました。最後のあがきのようですが、日々の生活をしっかりと書き記し、食生活に気をつけて変化が出るかを試してみようと思ったのです。

ダイエットが目的の記録は今までにも何度か試してきましたが、今回はカロリーよりも日々無意識に摂取してきた塩分に焦点をあてての記録です。塩分と血圧のアプリも活用して、口に入れるものの商品パッケージに記載された成分表の中にある「塩分相当量」を合計してみると、やはり減塩には程遠い生活をしてきたことがよくわかります。

塩分を意識したら、食事が新鮮で楽しくなった。酢タマネギも活躍

記録を始めてまだ2週間ほどではありますが、毎食塩分を意識してとる食事は、意外にも新鮮です。もっとつらいものをイメージしていたのですが、意識することによって以前より味覚が敏感になっている気がします。

市販の納豆もタレを使わずに、自家製黒酢タマネギ(タマネギのみじん切りを黒酢に漬け込んだもの)とともに食べてみると最初はものたりなく感じていましたが、じわじわとおいしくその味わいにはまります。

そしてなにより、1日の合計量が目標内に収まった達成感と、少し変化を感じる血圧の数値や、今回はまったく期待をしていなかった体重の変化に喜んでみたり。

おまけに記録を忘れて、食べたものを振り返らなければならない際に感じる記憶の衰えまでまでもが、ノートに向かいながら苦笑いの日々です。

自らの身体と向き合う日々

自分の身体に責任をもたなければならないな、と思う今日この頃。日々の積み重ねが、必ず明日に響きます。塩分のほかには、毎朝6時半からのテレビラジオ体操と、週4でジムでの軽い筋トレとストレッチを続けています。

「労ること。鍛えること。癒やすこと。甘やかさないこと。満たすこと。節制すること」。それらが絶妙なバランスを保つことで得られる健康な生活。

若い頃は「なんとかなるさ」と乗り越えてきた毎日のことは、「なんとかする」年齢になったということなのでしょう。

長いこと泣いて笑って、ともに過ごしてきた世界に1つの自分の体とまだまだ元気に一緒にやっていきたいから、愛を込めて、感謝を込めて、日々労わろうと思っています。