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うーん、全部うまく使えなくなる、とかならないといいけど…。

中国のカメラレンズメーカー「Viltrox(唯卓仕)」が、上海の裁判所でニコンから特許侵害の訴訟を起こされたとのこと。訴えの内容は「Zマウント用レンズに関する特許侵害」とのこと。

Viltroxは2022年、キヤノンからも権利侵害を理由にRFマウントレンズの販売停止を要請されています(その後2025年末にライセンス申請中の動きあり、とも)。

今度はニコンにも訴えられるという、ダブルパンチな状況です。

中華レンズやアジアンレンズなんて呼び方でも親しまれて、価格も手頃なことから日本でも人気を集めてきた中国生まれのレンズたち。それだけに今回の訴訟は気になるニュースでもあります。

第三者レンズメーカーへの締め付け

ソニーのEマウントやマイクロフォーサーズ、Lマウントなどが比較的オープンな姿勢を取っているのとは対照的に、ニコンとキヤノンは伝統的に自社マウントの保護に積極的です。

2011年にはニコンがシグマを手ブレ補正技術の特許侵害で提訴し、2014年には東京地裁がシグマに約15億6800万円の賠償を命じる判決を下しました(その後2015年に和解)。過去にも大手レンズメーカーが法廷で争った歴史があるのです。

現在、ニコンは比較的柔軟な姿勢を取っており、タムロンはZマウントで大成功を収めていると報じられています。標準ズーム、望遠ズーム、マクロレンズなど豊富なラインナップを展開中です。

一方、キヤノンは2024年にライセンス供与を開始したものの、タムロンとシグマから出ているのはAPS-C専用レンズのみで、フルサイズ用レンズはまだなんですよね。

ユーザーにとっての影響は?

今回の訴訟で懸念されるのは、Viltroxが今後もニコンZマウントレンズを販売し続けられるかという点。

仮にViltroxがライセンス料を支払って和解したとしても、ニコン純正と競合する製品については販売許可が下りないかも。

さらに、訴訟が成立しなかったとしても、ニコンはファームウェアアップデートでサードパーティレンズの動作を制限する、という手段を持っています。

ユーザーとしては、安価でよい品質な選択肢が減るのは正直つらいところ。一方で、メーカー側の立場もわからなくはありません。研究開発費をかけて構築した技術とマウント規格を、無許可で使われる抵抗感は当然あるでしょう。

結局のところ、Viltroxがニコンやキヤノンのレンズ市場で商売を続けたいのであれば、正式なライセンス契約を結ぶ必要があります。それが中華レンズメーカーにとっての「大人の階段」なのかもしれません。

ただ、今後のファームウェアアップデートで手持ちのViltroxレンズが突然使えなくなる…なんてことがないよう祈るばかりです。

Source: cool3c, デジカメinfo, デジカメWatch, 日本経済新聞, PetaPixel

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