新たな「日本の政治の顔」を市場はどう評価するか?

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 日本株の上昇続く

 今、日本株の上昇ピッチが早まっています。日本の金融関係者やアナリストの多くは、過去のデータ、目の前のデータで判断しており、新しい株価の動きについていけていないように見受けられます。

 今後、日本株はさらに上昇すると見ています。私はこれまで4万円の壁を突破すれば、前人未到の大相場がやってくると予想してきましたが、まさに今、その相場が始まっています。

 今は4万円と4万5000円というボックスの中にあります。9月9日にはザラ場で4万4000円台に乗せるなど、4万5000円の壁に近づいており、年内にこの壁を突破する可能性が高まっています。こうなると4万5000円と5万円という新しいゾーンに入ります。

 今年前半の株価の上昇スピードが時速60キロだとしたら、足元で時速80キロから90キロのスピードになってきています。年内に新しいボックス相場に入るようなら、来年前半、早い時期に5万円台を付ける可能性もあります。

 では、なぜ日本株はこんなに強いのか。まず需給が強まっています。個人金融資産が増加しており、2021年12月末に2023兆円ほどだったものが、24年12月末時点では2230兆円と過去最高でした。

 3年間で200兆円超増えていて、25年末には2300兆円に近づく勢いです。21年以降、年70~80兆円というペースで増加していますが、今後さらに拡大する可能性が強まっています。

 株高が続き、資産インフレが拡大していますから、不動産や金の価値も上昇しています。ですから、日本の個人金融資産が膨らんでいるわけです。また、新NISAもあり、新たに株式市場に資金が入ってきています。

 多くは投資信託を通じて市場に入ってきているわけですが、投信の運用担当者はバリュー株を組み入れています。以前も指摘したように、NISAの資金は各セクターのトップ企業に入る傾向があります。

 今、脱デフレ、資産インフレ相場の上昇第2波が始まっています。その中心は大企業の底上げです。PBR(株価純資産倍率)1倍割れの企業は、その改善に努力していますし、NISAの資金は高配当を求めていますから、PBRが低く、配当利回りの高い銘柄には資金が集まります。

 こうしたことから、日本の個人金融資産が日本の株式市場を底上げしています。

 前回指摘したように、企業には多くの資金余剰があり、企業は自社株買いと株主還元強化、設備投資拡大を進めています。これらは全て、日本の景気をよくし、株価を上げる要因です。

 さらに海外投資家による日本買いが今後、ますます拡大すると見ています。石破政権のように不人気で、政局不安定な中でも日本株を買い進めていました。特に海外投資家の買いが猛烈なものになると予想しています。前回も指摘したように、世界で有望な投資先は米国以外では日本しかないからです。

 そしてここに来て、海外投資家にとって新たな買い材料が出てきました。それは石破茂氏の自民党総裁辞任で、10月4日に新総裁選びのための選挙が行われることです。

 新総裁を野党が国会で首相として承認するかという問題はありますが、有力候補は小泉進次郎氏と高市早苗氏です。より有力視されるのが小泉氏で今回、石破氏に退陣を納得させたという功績があります。これがなければ、自民党は分断・分裂するところでした。

 そして小泉氏ならば、野党も賛成に回る可能性が高い一方、保守色の強い高市氏には根強い抵抗があるようです。また、韓国や中国も、高市氏に対する警戒感を露わにしています。

 一方、株式市場から見ると、アベノミクスの継承という観点で高市氏の方が歓迎されるでしょう。しかも高市氏は消費税減税を主張している減税派でもあります。