この記事は以下の動画を基に、動画投稿者の承諾を得た上で、AIライターが執筆しております

2015年、駆け出しの役者だった女性が帰宅直後に見知らぬ男に殺害された「中野劇団員殺害事件」。恋人を奪われ、人生が一変した宇津木泰蔵さんが、YouTubeチャンネル「日影のこえ」で10年を振り返る動画を公開した。タイトルは『恋人が殺されてから10年が経ちました。やっと話せることがあります』。事件当日からの苦しみ、誤報やネットでの中傷、そして再び役者を目指す決意までを赤裸々に語っている。

動画は冒頭、「僕は10年前、恋人を殺されました」「あの日から今日でちょうど10年。これは、あの日から僕がどう生きてきたのか、その記録です」と静かに始まる。駆け出しの役者だった宇津木さんは「恋人が立つはずだった舞台を最後に、僕は役者を辞めました。他にやらなければいけないことができたからです」と、人生を変える決断を明かした。

事件はしばらく未解決のままだった。「事件の記憶が人々の中で薄れていく。そのことに強い焦りを感じました」と語り、積極的に取材に応じたが、誤報や中傷にさらされることもあった。「誤報でさえ、ネットの記事として今も残っています」と苦々しい表情を見せ、心の傷が風化しない現実を明かす。

事件当日の記憶も生々しい。「警察署でまるで犯人のように扱われました」と振り返り、「絶望の中で、ただ彼女の無事だけを祈った」「涙はいくら流しても枯れることはありませんでした」と胸の内を吐露する。廊下で泣き続ける彼に、勤務中の警察官がそっとタオルを差し出してくれた場面は、今も忘れられないという。

それでも心の拠り所はなかった。ネットや一部メディアは「元交際相手と口論していた」など事実と異なる報道を流し、いまもネット上に記事が残る。「誤報でさえ、ネットの記事として今も残っています」と語る。さらに周囲から「交際期間が短かったのだから、すぐ忘れた方がいい」と心配されることもあった。しかし宇津木さんにとって、その二か月は「一番楽しい時期」だった。「言葉のひとつひとつが刃物のように感じられた」と当時の孤独を明かす。

やがて宇津木さんは役者を辞め、“犯人探し”に没頭した。「仕事が終わってから、ほとんど毎日、街を始発まで歩き続けていました。役者も、犯人探しも、片手間ではできない」と語る。現場を歩き、防犯カメラの位置を確かめ、逃走経路を推理し続けた。

突然の逮捕の知らせは、仙台で墓参りをしようとしていた朝に届いた。「本当にこんな日が来るんだと。何年もかかると覚悟していた分、200日でこの瞬間を迎えることに必死でついていこうとしました」と振り返る。墓前で「お前よくやったよ、よく頑張ったよ」と自分に言い聞かせたという。しかし逮捕が心の区切りにはならなかった。

東京拘置所で犯人と面会しようとした宇津木さんは「目は言葉以上に物を語る。だから犯人の目を見て話してみたかった」と語る。だが犯人は一言も発せず、視線を逸らしたままだった。事件直後に両親を訪ね「とにかく罪を償ってほしい」という言葉を直接聞いたが、遺族への謝罪はいまだにないという。

その後、彼を前へと押し出したのはYouTubeだった。裁判も終わり、犯人の無期懲役が確定していた2020年。取材を続けていた記者に「YouTubeでも思いを語ってみませんか」と声をかけられたのがきっかけだった。当時は深く考えられなかったが、今では「役者に戻るきっかけを作ろうとしてくれていたのだ」と理解しているという。

「最初は名前も顔も伏せ、“Tゾウ”として語り始めました」と振り返る。恋人との思い出や事件当日の記憶を少しずつ語るうちに、視聴者から共感や励ましの声が届くようになった。「気がつけば、チャンネル登録者は5000人を超えていたんです」と驚きを隠さない。さらにカメラマンから「これだけ応援されているんですから、もう一度やりましょうよ」と背中を押され、事件から6年が経った頃、再び役者に戻る決意を固めた。遺族にもその思いを伝え、墓前の彼女にも「オレ頑張る」と報告したという。

役者に戻ってからの宇津木さんは、動画に積極的に出演することはなかった。「日影のこえ」ではナレーションを担当し、画面に立つのは控えてきた。ユーチューバーではなく、“役者”として生きる道を選んだからだ。今回の動画は、実にほぼ4年ぶりに本人がカメラの前に登場したものとなる。

その間の4年間についても語った。オーディションを受けて芸能事務所に所属し、若手とともに稽古に励み、舞台に立ち続けた。「まだ大きな役は掴めていない。でも、やっぱり舞台に立つのが好きなんだと再確認しています」と話す。

そして今回、10年の節目を迎えて再びカメラの前に立った宇津木さんは、遺族と連絡を取り合っていることにも触れた。遺族と「10年はあっという間だった」と言葉を交わしたことを明かし、その思いを胸に「まずは彼女との夢だった“食える役者”になること。そしていつかアカデミー賞の舞台に立つことを叶えたい」と未来を見据える。最後に「応援してくれた方のおかげです。これからも頑張ります」と感謝を述べ、動画を締めくくった。

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