日本女子代表(なでしこジャパン)は17日、6月のスペイン遠征メンバーを発表した。今回は23人ではなく18人のみの招集。また、アメリカ・NWSLに所属する選手が6人も選ばれた。

 ニルス・ニールセン監督体制となってから23人の招集が続いたが、今回は5人減の18人となった。オンライン会見に出席した佐々木則夫女子委員長は「理想であれば2試合やりたいところだったけど、1ゲームのみということで」と人数が減った事情を説明。スペインは7月2日に開幕する女子EUROに参加することもあり、相手方のスケジュール面が考慮されて今月27日の1試合のみとなったようだ。

 チーム編成にも変化があった。5月から6月にかけて行われたブラジル遠征ではWEリーグ組が5人、欧州組が15人、NWSL組が3人のみだった。今回はWEリーグ組が1人、欧州組が11人、そしてNWSL組が6人。アメリカでプレーする選手の割合が大幅に増えた。

 春秋制のNWSLは現在シーズン真っただ中。一方、WEリーグとヨーロッパはシーズンが終了した。ニールセン監督体制はシーズン中でコンディションの良い選手を招集する傾向にあるため、今回アメリカからの参戦者が増加した。指揮官は「通常であれば選ばれている多くの選手がシーズンオフということで、比較的アメリカのリーグに所属している選手が多く選ばれている。アメリカのリーグに所属している選手をより観てみたいというのもある」と述べた。

「1試合しかやらないということで、選手たちに100%のコンディションで来いとはいえない」。各選手の状況が異なり、かつ今回は1試合のみ。ニールセン監督はコンディション面の要求はしておらず、シーズンオフの選手には「ある程度のコンディションのなかで、最大限出してくれと伝えるつもり」と考えを明かす。プレー時間もNWSL組が長く、シーズンオフ組は短くなることも示唆した。

 スペインはFIFAランキング2位の強豪だ。なでしこジャパンは23年の女子ワールドカップで4-0と快勝した一方、昨夏のパリ五輪では1-2で敗れた過去もある。ニールセン監督曰く、パリ五輪ではスペインが75%のポゼッションを保っていたという。

「75%も握られてしまうと倒すことは難しい。今回のゲームに関しては、自分たちのポゼッションを高めていければ。チャンスを作るときのタイミングを見極めて攻撃したい。時にはボールを奪って、リスクを取ってカウンターアタックということもある。リスクを取らずにしっかりボールをキープする、ボールを守るという戦術も必要になってくるときもある。今回のスペイン遠征に関しては、いかにボールをうまく大事にするかというところが重要になってくる」

 対コロンビア、対ブラジルと経験値を高め、さらにスペイン遠征でレベルアップを狙う。一方で、7月のE-1選手権ではスペイン遠征とは異なる23人で新戦力発掘へ。世界一奪還を掲げるニールセン監督体制は、虎視眈々とチームの強化を進めている。

■スペイン遠征メンバー

▽GK

1 山下也加(マンチェスター・C)

12 スタンボー華(エンジェル・シティ)

▽DF

4 熊谷紗希(ロンドン・シティ・ライオネス)

5 守屋都弥(エンジェル・シティ)

13 北川ひかる(ヘッケン)

3 南萌華(ローマ)

2 宝田沙織(C大阪ヤンマーレディース)

6 古賀塔子(フェイエノールト)

▽MF

14 長谷川唯(マンチェスター・C)

18 杉田妃和(ポートランド・ソーンズFC)

16 三浦成美(ワシントン・スピリット)

10 長野風花(リバプール)

7 宮澤ひなた(マンチェスター・U)

15 藤野あおば(マンチェスター・C)

17 浜野まいか(チェルシー)

19 谷川萌々子(バイエルン)

▽FW

11 田中美南(ユタ・ロイヤルズ)

20 松窪真心(ノースカロライナ・カレッジ)

(取材・文 石川祐介)