「噂のホンハイ」日本に「新型MPV」26年導入!? 来年以降「続々・新型車」投入へ 驚きのビジネスモデルが明らかに!?

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ホンハイ「EV戦略説明会」を開催! 色々と明らかになった

 台湾の鴻海科技集団(ホンハイ)が企画生産するEVが日本でも様々なブランドから登場します。
 
 同社が4月9日に都内で開催した「EV戦略説明会」で明らかになりました。

BセグメントとCセグメントの中間に位置するMPV(日本でいうミニバン)を26年に日本導入予定

 その内容は驚くべきもので、自動車産業の常識を根底から覆すような斬新なビジネスモデルなのです。

【画像】超カッコいい!? これが新型「斬新ミニバン」です。画像を見る!(30枚以上)

 しかも、これまでの事業のスピードは極めて早く、今後も順調に事業計画が実行された場合、日本メーカーに与える影響は計り知れないと感じました。

 もちろん、ユーザーにとってもクルマ選びをする上で、大いに気になるところです。
 
 ホンハイという企業名は、昨年末から今年前半にかけてネット記事やテレビ・新聞の報道でよく目にするようになりました。

 同社は、EMSと呼ばれる、電子機器を受託製造するビジネスで46.1%という圧倒的なシェアを誇るB2B(事業者間取引)を行う企業です。

 年間売上高は、なんと32兆円。ホンダと日産を合わせた額に匹敵する巨大企業なのです。

 取引先も有名どころが勢揃い。アップル、アマゾン、グーグルといった巨大IT系企業が含まれ、日本企業では、ソニーと任天堂の名前があります。

 また、ホンハイグループとしてはシャープを傘下に収めています。

 そのシャープに関連して、ホンハイのEV事業を知った人がいるかもしれません。昨年、ミニバン形状のモデルを日本で公開しています。

 だだ、シャープEVでも、ホンダ・日産統合絡みにしても、ホンハイが目指す自動車関連事業の実像が日本ではこれまで上手く伝わっていなかったように思います。

 そうした状況が、今回の説明会ではかなりクリアになりました。

ホンハイ「EV戦略説明会」を開催! 色々と明らかになった

 では、ホンハイEV事業について詳しく見ていきましょう。

 大筋として大きく2つの方法があります。

 1つ目が、CMS(コントラクテッド・マニュファクチャリング・サービス)。

 自動車メーカーが商品の企画や基本設計を行い、ホンハイが製造を行うもの。

 アップルから生産受託されてiPhoneを作っているEMSを、自動車に応用したものと言えるでしょう。

 2つ目が、CDMS(コントラクテッド・デザイン・マニュファクチャリング・サービス)。

 ここでいうデザインとは、クルマの内外装デザインのみならず、クルマの基本設計の分野まで手掛けることを想定しているようです。

 つまり、CDMSではホンハイ自身が作ったベースモデルがあり、意匠や仕様を変更することで複数の自動車メーカーに対して生産・供給する手法です。いわゆる兄弟車の発想を拡大したもの。

 今回、CDMSで様々モデルについて、その概要と市場導入時期が分かりました。

コンパクトミニバンやSUVなど続々と投入! 日本には何がくる?

 ボディサイズの小さい順で見ていきますと、「モデル A」は、BセグメントとCセグメントの中間に位置するMPV(マルチパーパスビークル)。

 乗用、ライトキャンパー、タクシーなど様々な用途に使えるため、20社近い様々なブランド向けにCDMSすることを想定しています。26年に日本導入予定。

 それより少し大きな「モデル B」は、イタリアのカロッツェリア、ピニンファリーナがデザインを手がけたBセグメント。

 ボディ寸法は、全長4315mmx全幅1885mmx全高1535mm、ホイールベースが2800mmm。

 RWD(リア駆動)がベースでモーター性能は最大出力172kW、最大トルク340Nm。AWDでは同モーターを前輪にも使い、最大出力344kW・最大トルク680Nmという高性能としています。

 バッテリー容量は58kWhで満充電での航続距離は500km。

 25年に台湾で投入した後、26年には日本の自動車メーカー向けにオセアニアで投入します。

 次いで「モデル C」は昨年、都内で開催されたシャープ関連イベントで出展されています。

 ボディ寸法は、全長4695mmx全幅1895mmx全高1625mm、ホイールベースが2920mm。モーター性能はモデルBと同じ。

 バッテリー容量は、58kWhと83kWhの2種類で航続距離はそれぞれ500kmと700km。25年にはアメリカで投入します。

「モデル D」は日本のミニバンより少し全高を抑えた、クロスオーバーMPV。

 全長5195mmx全幅1995mmx全高1785mm、ホイールベースが3200mm。
 ホイールベースは長いですが後輪操舵を採用して最小回転半径は5mを切ります。またエアサスペンションによって乗降性を確保しています。

 27年後半にアメリカで導入が決まっており、日本でも是非投入したいとのことです。ちなみに、シャープEVコンセプトもモデルDです。

去年公開されたシャープの「LDK+」

 そしてまだ契約が成立していないのが、セダンの「モデル E」。

 モーター出力は前200kW、後250kWで、停止状態から時速100kmまでの加速は2.8秒の俊足。

 さらに、まだ契約が成立していないモデルとして、ピックアップトラックと大型バンの存在が今回、明らかになりました。

 この他、すでに台湾で市場導入済みの大型バス「モデル T」、新設計のマイクロバスの「モデル U」のそれぞれを27年に日本導入する計画です。

 このように、ホンハイのCDMSでは、EVをフルラインアップ化していて、すでに日本メーカーを含めてグローバルで契約が成立しているというのですから、驚きです。

 仮にこうしたCDMSが自動車産業の主流になってしまうと、自動車メーカーの存在意義が大きく変わってしまうでしょう。

 自動車メーカーは基本技術よりも、ブランド戦略を重視する必要に迫られます。

 ホンハイとしては、まずCDMSを普及させてホンハイのEVメーカーとしての実力を世の中に示しながら、自動車メーカーがデザインや基本設計を行うCMSの需要を拡大したい考えです。

 いずれにしても、自動車メーカーは自社工場を持たないファブレス化が進むことが前提となるため、雇用問題が懸念されます。

 ホンハイが狙う、新たなビジネスモデルの行方はどうなるのでしょうか。

 ユーザーとしての今後の動きに注目したいところです。