焼くとトロトロ。新顔野菜のイタリアなす「カプリス」って知ってる?【飛田和緒さん連載】
人気料理家・飛田和緒さん。この連載は飛田さんの飾らないお昼ごはんをのぞき見させてもらいます。使うのは20年近く住む神奈川県・三浦半島の旬の食材! さて今日はどんな「さもない」お昼が見られるのでしょうか……?
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やっと朝晩は秋らしい日が増えてきましたね。それでも日中は夏日なんてこともあって汗ばむ時間はまだまだ続きそう。今日もエアコンのお世話になっているわが家です。
先日都内のごはん屋さんに出かけた際に伺ったこと。旬の野菜やきのこ、果物、乾物を使ったお料理の店主のぼやき。「端境期ではありますが、本当に野菜が困ったことになっておりまして、葉ものがまったくいいものがなく、今日はきのこと果物たっぷり使いました」とのこと。
暑さに強い⁉ 空心菜と秋なすを使ってお昼ごはん

最近のお気に入り「カプリス」。イタリア生まれのなすです。

加熱するととろんと柔らかく、皮も見た目よりも薄くて食べやすい。口に入れたら皮が気になるかなと想像したけど、せっかくの皮の色みなのでむかずに調理してみたら、皮が口に残ることなくペロリと食べてしまいました。今日はこのカプリスのバターしょうゆ焼きがメインディッシュ。肉も魚もないけれど、充分すぎるほどの食べごたえです。
まずカプリスは、ひらひらのがくは取って頭の部分のへたを残して縦半分に切る。そして、ひとつは皮目に、もうひとつは果肉のほうに格子状に包丁で切り目を入れる。どちらがいいのだろうかと思って皮と身にそれぞれ切り目入れてみましたが、結果はどちらでもよかったみたい。大きさのわりにすぐに火が通ったので、切り目は必要なかったかな。

盛りつけてから、フライパンに残ったバターソースをゴムべらで一滴残らずすくい取ってなすにたらす。この作業が大事。せっかく加えた調味料ですから、フライパンや鍋に残さずに食します。もしソースが多めとなって塩けが強くなる場合は、無理にかけずにガラスボールに取り置いて次の料理に回す。
わが家ではチャーハンや焼きそばの味つけに使うことが多いです。そのソースには具材を焼いたり、炒めたりしておいしいうまみが入っているから捨てられません。じつは今日のバターしょうゆ、一滴残らず皿にたらしましたが、少々多かった……。フライパンに戻し、ご飯少々を入れて炒めて食べたらおいしかった。写真は完全に撮り忘れ。食べ急いだためごめんなさい。お伝えだけしておきます。
初掘りの里いもはにんにくのソテーに

夜ごはんは里いものチヂミに

新米に空心菜のおひたしと豆を添えて

ご飯は新米の炊きたてを。少し多めに炊いて、せっせと冷凍ご飯用に詰めて、残りをプレートに盛りつけ、最近気に入っているしょうゆ豆を添えて。夏に長野の実家に帰省した際に、母がもぎたてきゅうりに添えて出してくれたのがしょうゆ豆とマヨネーズ、みそ、梅肉を合わせたディップ。
豆がゴロゴロと入っていておいしくって、しょうゆ豆を作ろうか、市販でおいしいのがあったらいいのになともやもやっとしていたときにお土産にいただいたのが豆のしょうゆ麹漬け。麹入りだったので、みそも梅肉も入れずにマヨネーズと合わせてゆで豚にのせて食べたら、これが家族に大好評。それからは豆のしょうゆ麹漬けはわが家の常備菜となりました。黒豆をゆでていつか手作りしてみたい。今は秋の保存食作りに忙しいから、一段落して冬になったら作ってみます。おいしくできたらまたお知らせしますね。
この時期の保存食も少しご紹介

新しょうがは地元産を初めて購入。ゴロゴロッとかたまりで漬けてみました。皮は少々ゴワッと厚めだったので、むいてさっと熱湯にくぐらせてから、甘酢とともにびん詰に。


青菜が早く育ってくれることを願って。そして今年こそここで地元産の秋の枝豆をご紹介したかったのに、タイミング合わず……。いつかみなさんにご紹介できますように。
飛田和緒

飛田和緒(ひだかずを)
料理家。神奈川県・三浦半島に夫・娘と住みはじめてから18年になる。海辺暮らしならではの魚料理や、地元の食材を使ったシンプルな野菜レシピが人気。繰り返し作りたくなる常備菜は、幅広い層から支持されている。お弁当や朝ごはんの記録をつづったインスタグラム(@hida_kazuo)も話題。著書に『いちばんおいしい野菜の食べ方』(小社)など。
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