Windows OSを搭載したPCがインターネットへの接続に成功したり、接続が失われたりした場合に通知が行われます。PCがどのようにインターネット接続の有無を判定しているかについて、Microsoftチームが解説しました。

How does Windows decide whether your computer has limited or full Internet access? - The Old New Thing

https://devblogs.microsoft.com/oldnewthing/20221115-00/?p=107399

コンピューターが企業ネットワークまたはパブリック ネットワークに接続すると、Internet Explorer または Edge ウィンドウが開きます - Windows Client | Microsoft Learn

https://learn.microsoft.com/ja-jp/troubleshoot/windows-client/networking/internet-explorer-edge-open-connect-corporate-public-network

ネットワーク接続状態インジケーター (NCSI) の概要とトラブルシュート | Microsoft Japan Windows Technology Support Blog

https://jpwinsup.github.io/blog/2021/09/30/Networking/NCSI/network-connectivity-status-indicator-overview-and-troubleshooting-guide/

Office のサインインでネットワーク接続がない旨のメッセージが表示される事象について

https://social.msdn.microsoft.com/Forums/ja-JP/40ba1467-0b54-48d5-9db0-4d3aedca2b0a/office?forum=officesupportteamja

Windows OSは「ネットワーク接続状態インジケーター(NCSI)」と呼ばれる機能を使い、インターネットへのアクセス可否を判定しています。NCSIが判定した結果を利用することで、アプリケーションごとにインターネットへのアクセス可否を判断する必要がなくなります。

NCSIは「アクティブ プローブ」と「パッシブ プローブ」という2種類の動作を行い、インターネットへのアクセス可否を判定しています。アクティブ プローブでは、さらに「HTTP プローブ」および「DNS プローブ」という2種類のテストが行われているとのこと。

HTTP プローブにおいては、インターネットアクセス可否の判定のため、「HTTPでテキストファイルをダウンロードして、期待する文字列を得られるかどうか」をチェックしているとのこと。WindowsのバージョンやIPv6・IPv4の接続方式にもよりますが、「http://www.msftconnecttest.com/connecttest.txt」などのURLにアクセスし、「Microsoft Connect Test」または「Microsoft NCSI」という文字列が得られるかどうかをチェックしています。

DNS プローブにおいては、「dns.msftncsi.com」のDNS名前解決が「131.107.255.255」または「fd3e:4f5a:5b81::1」と一致するかを確認しています。

パッシブ プローブは15秒間隔で動作し、ネットワークの通信状況をモニタリングしてインターネットアクセス可否を判定するものだとのこと。これらに合格して初めて「インターネットアクセスあり」と判定されるわけです。

このため、上記判定のどこかに引っかかると、ブラウザでインターネットアクセスが可能であっても「インターネットアクセスなし」の状態になるとのこと。



また、ホットスポットサインイン情報を必要とするホテルや空港などの公衆ネットワークに接続した場合や、インターネットへの接続にプロキシサーバーを使用する企業ネットワークにコンピュータを接続した場合に認証が失敗し、以下のような警告アイコンが表示されることがあります。サインインして数秒間ネットワークを使用すると、アイコンが消えます。