引退のうわさは? イ・ボミ「試合を離れたい」に込められた意味
「本当はもっと家に帰りたいし、旦那さんに食事を作ってあげたいんです」。こう本音を漏らしていたのは、ツアー関係者の間で「そろそろ引退もあるのではないか」とひそかにささやかれていたイ・ボミ(韓国)だ。しかし、前週の「富士通レディース」で今季初のトップ10入り(9位タイ)を果たしてうわさを払しょく。笑顔でホステス大会に乗り込んだ。
「この試合だけ優勝できていないのが残念」と本人が言う通り、ツアー通算21勝のうち、所属契約を結ぶ延田グループが主催する本大会での勝利はいまだない。2017年以来5年ぶりとなる復活優勝を誰もが期待しているのは、間違いのないところ。ゴルフがいい方向に向かっているだけに、ホステスとして出場する本大会への意気込みは強い。
現状、「みんなに比べて飛距離が出ていない」と本人はドライバーの飛距離不足をマイナスポイントに挙げるが、ショットの精度は戻ってきている。そしてパッティングが向上してきており、前週は上位に顔を出した。この日はプロアマ戦に出場。手応えは?
「先週がよかったので今日もいいかと思いましたが、先週みたいな感じはなかったです。ショットがよくてもパッティングが入らなくて、流れが悪くなることがこれまでは多かったです。チャンスのときに決める集中力が大切。先にバーディを獲って流れを作りたいです」と話し、「いいショットが打てたら自分のゴルフができます。しっかりドローボールを打つように頑張ります」と、続けた。
勝利から遠ざかり、苦しい思いをしてきた。そのぶん自分のゴルフをしっかりと見つめている。「“なんで成長しないの”と自分にプレッシャーをかけていましたが、先週のようにスコアが出ると悪いなりに成長していたんだと思えます。今週は日本で今年最後の試合になる予定。自分ができることだけを考えて、ホステスプロとして最終日まで残れるように頑張ります」と前を向く。
今大会を終えた後は、帰国して韓国ツアーで1試合に出場の予定。来季も日本ツアーに参戦の意思はあるものの、「正直、試合と離れて気持ちを変えて頑張りたいと思っています」とも話した。それはゴルフからしばらく離れたいということなのか、と心配をしたが、どうやらそうではないようだ。
日本では今大会を含めて今季14試合に、韓国ツアーでは3試合に出場している。「今の私にとっては多すぎる試合数でした。“試合に出なくちゃダメ”というのがきつかったです。練習場にいる時間も多く、体を鍛える時間がなさすぎました。もっとトレーニングをして、体力をつけ直さなければいけないと感じています」と、土台から作り直す必要性を感じている。
今季最後の日本戦で手応えをつかみ、体力をつけ直して“復活”への再スタートを歩もうとしているボミ。元女王の復権に期待しよう。(文・河合昌浩)
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