本当は2軍戦に出るはずだった? 鷹・藤本監督はなぜ柳田を“見切り復帰”させたか
出場を検討していた2軍戦は天候不良が予想されていた
■ソフトバンク 3ー0 西武(26日・PayPayドーム)
ソフトバンクは26日、本拠地・PayPayドームで西武と対戦し、3-0で勝利して3連勝を飾った。2回に柳町の適時打で先制すると、7回にはグラシアルが今季初本塁打となる2ラン。投手陣は無失点リレーで切り抜け、左肩腱板炎から復帰した柳田の復帰戦を白星で飾った。
2回に先頭のグラシアルが右翼フェンス直撃の三塁打で出塁。1死三塁で柳町が左前へ適時打を放って1点を先制した。7回には柳田が復帰初安打となる右前安打で出塁し、続くグラシアルが左中間ホームランテラス席へ今季初本塁打となる1号2ラン。リードを3点に広げて白星を手繰り寄せた。
左肩腱板炎で4月5日のオリックス戦以降、戦列を離れていた柳田。7日に出場選手登録を抹消され、19日ぶりの1軍復帰となったが、それでも“見切り発車”だった。復帰してから経た実戦は3軍戦の2試合だけ。5打席立ってノーヒットだった。藤本博史監督はこの日の試合後に「本当なら2軍の方に行く予定だった」と明かす。それでも1軍復帰に踏み切った。
理由の1つは天候。この日は西日本の天候が悪く、山口・由宇でのウエスタン・リーグ広島戦は中止になった。事前に予報が悪いことは分かっていた。かつ、柳田の左肩に関して、バットを振ることに不安がなかった。指揮官は「振ることが痛くないなら合流しよう」と決断。実践不足も構わず、いきなり「3番・DH」に据えた。
柳田が打線にいることで相手にかかる重圧は大きくなる
柳田の存在はチーム全体、さらに言えば、相手に与える影響も大きい。たとえ状態が悪くとも、そこは球界最高の打者の1人。相手バッテリーは警戒するし、打順の中で「柳田」の名前があるだけでもプレッシャーがかかるというもの。指揮官も「相手も嫌でしょうし。状態は完璧とはいえないけど、徐々に出ながら上げていってくれたら。こっちもありがたいんでね」と語る。
第1打席、第2打席と西武先発の佐藤隼の前にタイミングが合わずに連続三振に倒れた。ただ、打席の合間もミラールームに行き、鏡の前で自身の打撃フォームをチェックし、打席ごとに少しでも修正しようと努めていたという。第3打席で復帰後初安打となる右前安打も飛び出し、藤本監督は「DHだからずっと鏡の前でバット振ってましたよ。結果出ましたから、本人もホッとしてるんじゃないですか」と語っていた。
この日、先制点につながる三塁打と追加点を挙げる2ランを放ったグラシアルも「柳田が打線に入ることでチームもまとまる」とその効果を口にする。打つ、打たない以上に、柳田悠岐という男が打線にいることが、ソフトバンクにとって、そして相手にとって大きな影響を与えるのだ。(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)
