アメリカン・エキスプレスは11月2日、「キャッシュレス決済」に関する調査結果を発表した。調査は10月16日〜19日、20〜60代のキャッシュレス決済利用者1,000名(性年代均等割付)、およびキャッシュレス対応レジ業務従事者300名を対象にインターネットで行われた。

支払い時に時間がかからない支払い方法


一般消費者が、少額支払い時にクレジットカードの利用を躊躇する理由を調べたところ、「支払いの時間がかかってしまう」ことや「店員さんの手をわずらわせてしまう」といった理由から、「気まずい」(55.3%)と思っていることが明らかに。

そこで、「支払い時にもっともスピーディー」「支払いがもっとも簡単」だと思う支払い方法を聞いたところ、もっともスピーディーにできるのは「タッチ方式」(60.3%)で、支払いがもっとも簡単なのも「タッチ方式」(60.4%)と考えられていることが分かった。

また、コロナ禍で会計時に不安に思うことを聞いたところ、一般消費者もレジ業務従事者もともに「現金の受け渡しによる感染リスク」(一般消費者50.9%、レジ業務従事者58.3%)が最多に。

一方、店舗関係者に対し「自店で導入しているキャッシュレス決済の良いところ」を聞くと、「スムーズに会計ができる」(52.3%)、「お釣りの支払い間違いをする心配がない」(40.0%)、「紙幣や硬貨に触れることなく衛生的」(34.7%)が上位に並び、これからの新しい生活様式では、セキュリティ面だけでなく、衛生面における安全性も強く求められていることがうかがえた。

普段利用している決済方法


次に、新型コロナウイルス感染拡大前後のキャッシュレス決済利用状況の変化について調査を実施した。

まず、普段の買い物で利用している決済方法は、「現金」(96.7%)や「クレジットカード(サインや暗証番号入力)」(78.2%)の利用が多く、次いで、「交通系ICカード(タッチ式)」(55.3%)、「スマホ決済(QRコード/バーコード式)」(54.4%)、「商業系ICカード(タッチ式)」(50.1%)と続いた。

年代別では、20代は「交通系ICカード(タッチ式)」(63.5%)や「スマホ決済」(59.5%)の割合が高く、上の年代では「クレジットカード(サインや暗証番号入力)」の利用が高い傾向が見受けられた。

新型コロナ後の支払い方法の変化


続いて、「新型コロナウイルス感染症拡大を経て、普段の買い物での支払い方法はどうなりましたか」と尋ねたところ、現金では3割近くの人が「利用が減った」(28.4%)と回答。対して、「スマホ決済(QRコード/バーコード式)」では半数近くが「利用が増えた」(48.0%)ことが判明。また、「クレジットカード(サインや暗証番号入力)」(25.2%)や「クレジットカード(タッチ式)」(25.0%)においても、約4人に1人が「利用が増えた」ことがわかった。

さらに、普段の買い物での1日の現金支払いの回数を聞くと、新型コロナ感染拡大以前は1.18回だったのに対し、感染拡大後は0.98回に減少。一方、キャッシュレスについては感染拡大以前の1.09回から感染拡大後は1.26回に増加。感染拡大前は現金利用の方が多かったものの、感染拡大後はキャッシュレス利用が現金利用を上回る結果となった。