安いだけで判断すると損をする! 満足度の高い中古パソコンの正しい選び方

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パソコンの購入と言えば、10万円を超えるような新品パソコンを思い浮かべる人の方がほとんどでしょう。

ですがパソコン市場では、新品ではなく、中古パソコンを安く購入するという選択肢があります。

中古パソコンは、
冷蔵庫や洗濯機といった白物家電と違い、
・ハードディスクなどの故障した製品
・古いモデルなので、性能が低い
・基本ソフト(OS)が古い
このようなイメージを抱いている人も多いでしょう。

しかし、少しパソコンに詳しい人であれば、
中古パソコンの性能を見て
・自分で部品の交換が可能
・基本ソフト(OS)の更新を行って最新環境で使える
このように日常利用では、問題なく使える状態にできるため、安価で買える中古パソコンを選んで購入している人も多くいます。

また最近のパソコンは、以前に比べて「壊れづらい」製品が増えています。
また「Windows」など基本ソフトも長期間に渡りアップデートが提供されるため、以前のように「中古を買うと最新版にならない」といったことも少なくなっています。

特に現在のコロナ禍では、テレワークが必要になり、
「自分だけが使えるパソコンが必要になった」
そんな人も増えているようです。
また、今あるパソコンは自分のテレワーク用にして、家族用のパソコンを別に用意したいと考えている人も多いかもしれません。

そこで今回は、新品よりも安く買える、
「ここをチェックすれば安心して使える」
「便利に使えるモデル」

こうした中古パソコンの選び方をご紹介します。


○ディスプレイ解像度に注目



実際に売られている中古パソコンですが、プライスカードなどに添えられた
・スペック
・型番
ここは必ずチェックが必要ですが、
実は、そこに載っていない部分で、気にして欲しいポイントがあります。

新品でも中古でも、パソコンを買う際に気にする要素のひとつが、
「ディスプレイ」です。

例えば、一般的には、
・持ち運ぶので画面が小さい方がいい
・家でしか使わないので大画面がいい
こうした選び方をしますが、
実は、画面の大きさ以上に気にした方がいいのが「解像度」なのです。

「解像度」とは、
画面にどれだけの情報を一気に表示できるかの数値です。
単純にこの数字が大きければ大きいほど、1画面に表示できる情報量が増えます。
Excelなど表計算ソフトであればより多くの行・列を表示できますし、ネットを閲覧する際には1画面に多くの文字を表示することが可能となるのです。

特に今回、テレワークなど「仕事で使う」となれば、1画面により多くの情報を表示できた方が、仕事での作業を効率よく行うことができます。

ここ数年に発売になった多くのパソコンの解像度は「フルHD」です。
フルHDは、数字で表すと「1920×1080」ピクセルとなります。

多くのパソコンソフトやWebサイトは、この解像度で表示されることを前提にして作られています。会社で利用しているパソコンもフルHD解像度のモデルが多いはずです。

そのため、中古パソコンを購入する際に、フルHD以下のかなり古いモデルを選ぶと、
・画面が狭い
・ソフトの画面が切れる
このように使い勝手が非常に悪くなることもあります。
必ず「解像度」をチェックするようにしましょう。

もしプライスカードに画面サイズしか記載されていない場合は、
店のスタッフに確認するか、製品の型番でWeb検索して製品ページで解像度を確認しましょう。


○拡張性も必ずチェック



パソコンを購入後に多い相談として多いのが、
「この周辺機器は、繋げられるのか」
こうした問い合わせです。

マウスやキーボード、フラッシュメモリーやプリンターといった機器の多くは「USB」端子で繋ぐこと多い周辺機器です。
USB端子が全く無いモデルは、ほぼありません。
しかしここ数年、パソコンの軽量・薄型化と「ワイヤレス」接続が増えたことで、本体のUSB端子が1〜2つしかないという機種も珍しくありません。

USB端子は、「USBハブ」を追加すれば、たこ足配線のように増やすことができますが、ノートPCなどでは本体の取り回しで不便になることもあります。
予め繋ぐ機器の数がわかっているのであれば、本体の「USB端子数」を確認して、製品を選ぶようにするといいでしょう。


○HDD or SSD? Windowsバージョンは?
「中古で買ったからすぐ壊れても仕方ない」
ではなく
「買ったからには少しでも長く使いたい」
こうと考えるのが普通のことです。

そこでなるべく寿命の長い製品を選びたい。
そこでポイントとなるのが、
・記憶装置 HDDかSSDなのか
・Windowsバージョン
この2点についても、必ず確認を行いましょう。

SSDはパソコンのデータ保存を行う記憶装置で、フラッシュメモリーが使われています。
従来はディスクに記録する「HDD(ハードディスク)」が主流でしたが、この5年ほどで
・データの読み書きが高速(パソコンの起動と動作が軽快になる)
・振動や衝撃に強く、破損しにくい
このようにパソコンが長年抱えていたHDD破損や起動や動作速度の改善という問題を解決できる記録媒体として、多くのパソコンで搭載されるようになりました。

中古で販売されているパソコンの中にもSSDを搭載しているモデルが増えてきています。
もし予算内でSSD搭載のものを選べるのであれば、こちらを選んだ方がいいでしょう。

また現在はWindowsのバージョンも長年使われてきた「Windows 7」のサポートが終了しています。

サポート終了に伴いWindows 7がインストールされたパソコンの多くが中古市場に流れてきていますが、安心、安全に使える「Windows 10」がインストールされたパソコンを選ぶのも大事なポイントです。


パソコンを選ぶ際、詳しい人に聞くと、
「CPUはCore i5以上がいい」
「メモリーは8GB以上」
このようにマシン性能でオススメしてくれる人が多いのですが、
実際に使う際の
・使い勝手
・長く使える
・安心感
このようなポイントについて説明して貰えないことも多いようです。

安価な中古パソコンを選ぶ際は、今回、指摘した実用性でのポイントについても気にして探せば、満足度の高い中古パソコンに巡りあえるかもしれません。


執筆 迎 悟